タカラ塗料のブログ

思い付きから始まった「でっかい刷毛」の制作【塗装完成編】

タカラ塗料の大野です。

でっかい刷毛の制作、完結編です。

2023の大阪モーターショーのために作った刷毛の制作も塗装の作業で大詰め。
基本塗装の作業になれば僕の手を離れて得意なスタッフにバトンタッチします。

柄を白木色の下地色を塗って

毛と金具部分を塗って

木目を書いていきます。

木目が入ったらステンシルを入れていきます。なんせ看板なんで。

ちなみにこのあたり、準備がギリギリであんまり写真がありません。。
ですので完成してブースに飾っている写真がこちら。

作った甲斐がありブースでは話題になり、ずいぶんと活躍してくれました。

この刷毛は別の車のイベントでも使い、また2025の大阪モーターショーにも持っていきます。
ぜひ写真を撮って帰っていただければと思います。

ちなみに現在「刷毛とローラーで全塗装しよう」って言っているんで、次はローラーが必要!ということで、でっかいローラーを作成中です。

今回は制作するのが僕しかいないのと時間があまりないので分解できる作りにはできず、3メーターぐらいの大きさで簡素な作りになります。
こちらの制作日記もまた書きます。

とにかく大阪モーターショーに見に来てください!

思い付きから始まった「でっかい刷毛」の制作【パテ成形編】

タカラ塗料の大野です。
前回に引き続きでっかい刷毛の制作のお話です。

前回までで削り出しを行い刷毛の形までは持っていきました。

刷毛の毛の部分も筋を描き、なんとなく刷毛っぽくなってきました。
そしてこちらの刷毛はこのままだと車に載せるのが大変なので分割できるようにしています。

このように分割できます。
そしてこの写真にもあるようにスタイロフォームの隙間ができちゃった部分は建築用の水性のパテで埋めていきました。

そして通常ならこういう造形物を作る場合、発泡スチロール系で作ると柔らかすぎるのでFRPをまいていきます。
しかし通常FRPで使うポリエステル樹脂は発泡スチロールを溶かしてしまうので、やや高価なスチロール樹脂を使っていったりしなければならないのです。

それよりもFRPは匂いもきついしガラス繊維はチクチクするしカチカチになってその後の造形も大変なので使いたくない。。

ということで今回はオール水性で行こうと思い、スタイロフォームを建築用の水性パテで覆っていくことにしました。もちろんパテで覆うだけなら強度的にも問題がありそうなので、石膏ボードの間に貼るファイバーテープで巻いてからパテを盛って覆っていくことにしました。

メッシュテープもガラス繊維なので引っ張り強度も強く、やや簡易なFRPのようになるかな?という実験でもあります。

このようにメッシュの目が見えなくなるまでパテを盛っていきます。

おなかの面にパテを盛るのが難しいので寝かせるような台を作り刷毛を置きます。

寝かすと見える下側の荒い切り出し部分。

塗っては乾かして削り、塗って乾かして削り、を繰り返してきれいなお肌をつくっていきます。乾燥時間も必要だし、削ると粉が出るので大変。
ただ水性パテは削りやすくすぐに形はできていきます。

電動工具を使っての研磨作業。

仕事の合間見ながら作業し、10日ほどでこのような姿に。やっと塗装していきます。

つづく

思い付きから始まった「でっかい刷毛」の制作【組み立てと削り出し編】

タカラ塗料の大野です。
今回は特大刷毛の組み立て編です。

購入した材料をカットしてもらい、適当に車に積んで持って帰ってきました。
ここから図面通りに組み立て。

おもに9ミリのベニヤと胴縁という木材で設計。中ができるだけ空洞になるように作りました。そして分割の機構がいるのでちょっと中身の設計はややこしく。
さらに2×4材を差し込んで分割が取れないようにしたりとちょっと工夫があります。

ちなみに走行中に出来上がった形で走ることは想定しておらず、あくまで展示用。なぜなら設計段階で気付いたのですが、軽の箱バンの上に乗せると、ちょっとした高さで道交法違反になってしまうことに。本当はレッドブルの車のように積んで走りたかったのですが。。

木製部分はすぐに組めたのですが、意外とスタイロフォームの接着に苦労することに。木工用ボンドでつけると通気性のない素材だからかなかなかボンドが乾かず、引っ付けるたびに半日ぐらい待たないといけないのです。
今ならちょっと知識が増えまして、発泡ウレタンフォームを接着剤代わりにするんですが。。

ボンドと時間をいっぱい使って貼り付けは終了。
ここから恐怖の削りだし作業。

図面を見ながら適当に線を引いていきます。

線が引けたらのこぎりなどを使って削りだしていきます。

削りまくったらちょっと厚みが足りないところが判明し、さらにスタイロフォームを貼る。

そしてまた削っていく。

ある程度削ってみて写真を撮り、PC上で刷毛の画像を重ねてみるとちょっと削らないといけないところが見えてきてまた削る。

つづく

思い付きから始まった「でっかい刷毛」の制作【設計編】

タカラ塗料の大野です。
今回は、意外と記事にしてなかったんや・・・と思った2023のモーターショー用に作った「でっかい刷毛」制作のお話です。

前回の大阪モーターショー2023に初出展したときに、
「展示する車の上に刷毛で塗ったってわかるようにでっかい刷毛を作って、レッドブルの缶が乗った車みたいにしたらどう?」
ってな話を会議の時に発案しました。

まあ思い付きで発言し、その思い付きを実現するのは結局自分。。
当時造形に詳しいスタッフもいたので手伝ってもらおうと軽く考えて制作をすることにしました。まあすべてのことに言えますが「思ってたより大変」でした。

まずは設計。

もとになる刷毛の撮影。こちらの刷毛はタカラ塗料のオリジナル40ミリの刷毛です。

caDIY3Dというソフトで画像を取り込み、設計。
芯はベニヤで作り、周りにスタイロフォームを貼り、造形する作戦。

めちゃくちゃ大きくするけど、結局は軽自動車で運べないと意味がないので、分割式にすることに。

机上では簡単なのですよ。これを実行していくのが大変。

こういう造形物を本職の方に頼むとなるとおそらく何十万からの作業になるでしょう。一応塗料屋なのとホームセンターが近くにあるので材料はすべてそろう。あとはやる気と時間だけ。

材料の買い出し。

こちらがでっかい刷毛を作るための材料です。
到底刷毛を作るようには見えない材料たち。

つづく

今年のタカラ塗料の大阪モーターショーのブースは2台展示です

タカラ塗料の大野です。

今年の大阪モーターショー2025のタカラ塗料のブースでは2023の倍の大きさのブースを借りました。
それにより車も2台置けるようになったので、僕の通勤で使っている光岡ユーガも展示することになりました。

タカラ塗料の社長専用車

こちらのユーガですが、光岡初期の車で珍しく、あまり台数がありません。

だからか前回のモーターショーで出展社の停められる駐車スペースに車を停めていたらいつの間にか撮影され、Wikipediaに掲載されておりました。

こちらの写真はブルーの時代で、現在は上の写真のグリーンです。

この車は純正のシルバー→赤→ブルー→グリーンと3回塗り替えられてる個体になりまして、それだけ塗り替えられたらどうなるか?というのも間近に見ていただけるチャンスとなっております。

それにしても皆さんピカピカのデモカーを展示されているのですが、こんな20万キロ以上走行した通勤車を展示していいのかと最近不安ですが、ちょっとはきれいにして持っていく予定ですのでお楽しみに!

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タカラ塗料について

当店・株式会社タカラ塗料は昭和24年から続く塗料店です。
塗料の販売、塗料の色を合わせる調色、オリジナル商品の開発、全国へのインターネット通販を行っております。

オリジナル商品

当店では、お客様との距離が近い分、
「こんな塗料が欲しい!」「こんな色で塗ってみたい」「あんな商品があったら便利なのに」
という声を日々いただきます。
その声にお応えすべく、既製品にないものは自分たちで開発。そんな思いから生まれた、タカラ塗料ならではのオリジナリティ豊かな商品をご紹介します。

  • タカラ塗料オリジナルカラー

    142色の美しいマットな TAKARATORYOオリジナルカラー

  • 水性ステイン

    珍しいホワイトや古材風色の 水性ステイン

  • ペインタブルテープ

    貼って塗って剥がせば原状回復 ペインタブルテープ

  • ラストブロック

    サビを完全に落す必要なしの下塗り剤 ラストブロック