2024年6月17日 | CATEGORY:ワークショップ
京都美術工芸大学・建築学科の生川教授が顧問を務める、建築まちづくりサークル「KYOBI建築研究会」。今熊野学生移住促進プロジェクトとして、空き家の改修を学生たちと一緒にDIYで行っていらっしゃいます。
空き家の改修を進めるなかで、劣化した壁紙を新しく張り替えることを検討されていたようですが、壁紙に直接塗装ができることをお知りになり、タカラ塗料へご相談がありました。
まずはTAKARATORYO京都髙島屋S.C[T8]店にお越しいただき、色選びのアドバイスと塗装体験をしていただきました。
タカラ塗料オリジナルカラーの中から選んだ色は、アーモンドジェリー・ピスタチオ・ハニーキャロット・チェダーチーズの4色です。
「優しい印象の白色・アーモンドジェリー」をメインに、各部屋「ピスタチオの緑」「チェダーチーズの黄色」「ハニーキャロットのオレンジ」でアクセントを付けるとのこと。学生らしい、明るく溌溂としたお部屋になりそうですね。
塗装を体験していただいた際は、「塗りやすい!」「楽しい!」といったお声を聞くことができました。
そして、6/15に塗装レクチャーを行いました。参加されたのは4年生3名と1年生4名の計7名です。
塗装プランのヒアリングから始めて、マスキングの仕方や塗料の混ぜ方、下地剤を塗装する理由、きれいに塗装するポイントなど細かく説明させていただきました。
後から来られた1年生4名へは4年生にレクチャーをしていただきました。しっかりとメモを取りながらスタッフの指導を聞いてくださっていたので、レクチャーはばっちり。今後学生の皆さんだけで塗装を進めていく際も安心です。
残念ながら、この日目標としていた一部屋仕上げるというのは時間の都合上叶わなかったのですが、劣化して変色していた壁紙が塗装でどんどんきれいになっていくのを目の当たりにして、充実感は感じていただけたのではないかと思います。
今後、他の部屋も順次塗装していく予定とのことです。
また、部屋のほとんどのものを塗装できることを伝えると、ふすまも塗りたい! 窓枠サッシも塗りたい! と意欲的に話してくださいました。
学生たちが考えた塗装プランでこの空き家がどんな変化を遂げるのか、タカラ塗料としてもとても楽しみです。
タカラ塗料でも塗料で古家を再生させる「ペイントリノベ」を事業として進めていますが、このような活動を通じて、空き家が塗料で再生できるということがどんどん広まっていくことを望みます。
▼タカラ塗料の古家再生「塗料屋さんが昭和な古家をペイントDIYでおしゃれにリノベ」ブログはこちら▼
2023年10月16日 | CATEGORY:item, news
10/19から淡路島の洲本市で開催される「mt project at 洲本×S BRICK」。
マスキングテープのmtシリーズで人気のカモ井加工紙様と、洲本市で地域の方と観光客との交流拠点を運営するS BRICK様がコラボして、地元商店街やお寺、古民家などをマスキングテープでリメイクするプロジェクトです。
このプロジェクトに、タカラ塗料も参加しました。施工したのは、よりまち荘という古民家母屋の二部屋です。このよりまち荘は、普段大学生のフィールドワークの拠点として活用されているようです。
ほぼ同じ造りのこの古家の二部屋はきれいに整えられていましたが、壁や床がプリント合板で作られているせいか、古めかしい印象の部屋でした。
この古家は原状回復しなければならないということで、「剥がすだけで原状回復が可能な塗装下地用マスキングテープ・ペインタブルテープ」を貼って原状回復可能な状態にしてから塗装します。
部屋のデザインを、よりまち荘の管理人さんに考えていただきました。
デザイン案はこちらです。
東側の部屋は朝日に、西側の部屋は夕日に照らされた海や山をイメージしたとのこと。壁全面と天井にペインタブルテープを貼ってから塗装した後、mtマスキングテープで装飾していくというデザインです。
他にはない、とっても素敵なインスタレーションになりそうです。
大事なのは、mtマスキングテープとタカラ塗料のオリジナルカラーが上手くマッチするかというところ。管理人さんはタカラ塗料のサイトを見て、それぞれ世田谷ベースカラーとテラコッタオレンジをセレクトされていましたが、モニターで見る色と実際の塗料の色味には相違があるので、塗装色についてはタカラ塗料で調色することになりました。
世田谷ベースカラーとテラコッタオレンジにmtマスキングテープを当ててみると…
▼世田谷ベースカラー
▼テラコッタオレンジ
やはり色の彩やかさや明るさが違うため、不釣り合いに感じます。
mtマスキングテープの色味に合わせて調色した色がこちらです。
▼東側の部屋 朝日ブルー
▼西側の部屋 夕日オレンジ
鮮やかさ、明るさが揃って塗料とmtマスキングテープの色味が上手くマッチしています。管理人さんにOKをいただき、この色で塗装することに決定しました。
施工したのは10/5と10/6の二日間。
ペインタブルテープはリリースしたばかりの新商品ということもあり、部屋の壁全面と天井にペインタブルテープを貼るというのは初めての試みです。施工メンバーで事前ミーティングをして、貼り方の作戦を立ててから施工に臨みました。さらに施工当日は洲本市の地域の方にご協力いただきました。
プリント合板は凹凸がなくツルツルとした素材のため、エンボスがある壁紙より貼るのが大変なんじゃないかと心配していましたが、比較的きれいに、大きなシワが寄ることもなく貼っていくことができました。
細かいところは、普段養生(塗らないところを保護すること)するのに使うマステを使いました。テープの上からペンキを塗るので、継ぎはぎでもところどころマスキングテープの色が違っても気にしなくていいのがこの塗装方法のメリットです。
大変だったのは天井に貼る作業です。地域の方々とアイデアを出しあいながら、どういう風に貼るのが効率がいいか探っていきます。
その結果、貼り始め・中継・貼り終わりと三人で作業していくことになりました。「肩をずっと上げているのがしんどい…」という声も時折聞こえてきましたが、貼りすすめていくうちに慣れてきてスムーズに貼り終わることができました。この連携プレーには脱帽です。
▼ペインタブルテープを貼り終わった状態がこちら
ペインタブルテープを貼り終えたら、壁の上半分をややクリーム色がかった色味のタカラ塗料オリジナルカラー、ミルクセーキで塗装します。
東側の部屋のミルクセーキの塗装までで一日目の作業が完了。
思いの外ペインタブルテープを貼る作業が順調にいったので、二日目はとにかく塗装するのみ。なんとか二日間で施工を終わらせることができそうです。
二日目は東側の部屋のメイン色、朝日ブルーの塗装と、西側の部屋のミルクセーキの塗装から作業開始。
塗料には、色によって下地の色が「透けやすい」「透けにくい」という差があります。これを「隠ぺい力」といいます。オレンジや赤、黄色などは特に透けやすい=隠ぺい力が低い色と言われています。
朝日ブルーの色味は隠ぺい力が高かったので、二回塗りで下地の透けがなくなり塗装が完了しました。
乾いたのが確認出来たら不要なマスキングテープを切り取ります。
さらに、装飾用のmtマスキングテープでデザインしていきます。
西側の部屋もいよいよメイン色夕日オレンジの塗装です。
朝日ブルーと違ってやはりオレンジは隠ぺい力が低く、下地の色が透けたりムラがなくならずなかなか色が決まりません…。
五回塗りでやっと色が決まりました。
不要なマスキングテープを切り取り、装飾用のmtマスキングテープを貼ってすべての作業がついに完了しました!
▼完成写真がこちら
古めかしい印象だった古家の二部屋が、塗装と装飾で見違えるようになりました。
施工にご協力いただいた地域の方からは、「ペインタブルテープで原状回復が簡単にできるんだったら、賃貸物件だけじゃなくて色々なところで使えそう」「塗装って意外と簡単で楽しい!」「古家の部屋からの代わり映えがすごくて、頑張った甲斐があった」など、驚きと喜びのお声をいただきました。
イベントが終わったら、ペインタブルテープを剥がすだけで現状回復ができます。
直接塗装ができない賃貸物件での使用の他、このような期間限定のイベントの際にも「剝がすだけで原状回復ができるペインタブルテープ」を使うのがおすすめです!
この部屋は10/19~11/1までのイベント期間中、どなたでも実際にご覧いただくことができます。お近くの方はぜひ、遊びに行ってみてください。
▼壁紙に貼って塗って剥がせるマスキングテープ・ペインタブルテープの商品ページはこちら