タカラ塗料のブログ

暑いときに刷毛ローラーで車を塗るときに気を付けること

タカラ塗料代表の大野です。
今回は暑い時期に刷毛とローラーで車を全塗装したい方への注意点を書きます。

夏休みの休暇で車を塗りたい方も多いと思われます。
ちなみにタカラ塗料の車を始めて塗ったのも真夏のお盆休みのことでした。日向で塗ったので相当に熱く、ボディも焼けていたのあっという間に乾きます。
それでもなんとかきれいに塗れた思い出があります。

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今回はそんな経験から、夏の休暇、特にお盆休みの時期に車をきれいに塗るためのなるべく気を付けることを書きます。

1、車を冷やす
当たり前といえば当たり前なのですが、触れないほどに暑くなった車は塗料を塗るとあっという間に乾いてしまい、刷毛ムラやローラーのムラがそのまま残ってしまいます。
ですのでできれば、塗装前の車は日陰に置き、できるだけ冷ましてください。

その際水をかけたりすると、乾くまで塗料に水が混ざったりする場合があるので、推奨しません。
水をかける場合はドアの隙間なども入念にふき取るようにしてください。マスキングテープが引っ付かなかったり、思わぬところから水が出て、特に油性系の塗料はトラブルになってしまいます。

2、日陰で塗る
もちろん塗るときもできれば日陰で塗ることをお勧めします。
屋根があるところがベストですが、建物などで陰になるようなところで塗るのもベターです。
できたら曇りの日がよいです。

3、シンナーや水で少し多めに薄める
少し薄めにすると乾燥時間をより遅らせることができます。
そしてさらに乾燥を遅くするリターダーやバランサーなどの使用も強くお勧めします。

4、塗装中も塗料の粘度が上がっていないか注意する
塗装中にバケツの中に入っている塗料も、風や日光により濃くなっている場合があります。
また表面だけ先に乾いてバケツ内の塗料に膜ができてしまうこともあるので、よくかき混ぜながら、また休憩するときは必ずラップなどで乾燥を防ぐようにしてください。

5、塗装中に塗料をたびたびかき混ぜる
塗料を薄めにすると塗料の成分(色の顔料や艶消し剤)が「沈殿」(ちんでん)してしまう場合があります。
ですのでローラーや刷毛でよくかき混ぜながら塗装するようにしましょう。

以上思いつくことを書きましたが、夏場は上記を気を付ければ問題なく塗れることができます。

ただやはり乾燥が早いのが原因でゆず肌といってぼこぼこがついてしまう場合があります。
そんなときはほぼマストでリターダーやバランサーで乾燥を遅らせるようにしてください。

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乾燥後の塗装の膜が白っぽくなるのはなぜ?ブラッシング(白化)について

タカラ塗料代表の大野です。

今回はラッカー系の塗料を塗った後、塗料の膜(塗膜)が白っぽくなってしまうトラブルについて解説します。

ラッカー系の塗料は乾燥が早く使いやすいのですが、ある条件が重なると狙った色よりも白っぽくなってしまう場合があります。
その現象を「ブラッシング」といいます。「白化」とか「かぶり」ともいうのですが、同じ現象です。

ブラッシングは高温高湿度状態のときにおこります。

同じラッカーの黒を雨の日と晴れた日に塗った板です

写真を見ると一目瞭然ですね。雨の日に塗ったものは白っぽくなっています。
ラッカーはラッカーシンナーで溶かすのですが、ラッカーシンナーの中には水分ととても結合しやすいアルコール類が多く含まれます。ですのでラッカーの塗料は湿度の高い日は湿度を含んでしまいやすいのです。

寒いときは結合しにくく、さらに乾燥時にシンナーと一緒に水分も飛びやすいのかブラッシングは起こりにくいのですが、暑いときはアルコールのみが先に蒸発してしまい、塗料中に残った水分が後で蒸発するので、その際に塗膜の表面に光を乱反射する層ができてしまうそうです。

ですのでラッカーを高温多湿の時に塗るときは乾燥を遅らせる「ラッカーリターダー」という乾燥遅乾剤が有効です。

ラッカーリターダー

ラッカーリターダーの使い方

1、まず商品ラベル通りに塗料を薄めてください。

※ラッカーの場合 ラッカーシンナー希釈
刷毛・ローラーの場合 80~100%
吹付けの場合     100~120%

2、一度塗ってみて下記の症状が出たら、5%ぐらい添加する。
・刷毛の滑りが悪く、ひっつく感じがする
・ローラーを転がすと、引っ張られるような感じや糸を引く
・吹付けした場合、出た塗料が糸状になったり、粉っぽくなる
・明らかに白っぽく乾く
・艶が出るはずなのに全く出ない
・艶にムラがある
・乾きが早すぎて塗りにくい

上記の症状が出る条件は高温時、もしくは多湿時になります。

3、上記5%添加しても改善しない場合、さらに5%足してみてください。  

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刷毛ローラーで車を全塗装しよう

塗料を塗ったら黒い筋が入る?車を刷毛とローラーで塗るときのトラブル

タカラ塗料代表の大野です。

今回は車を刷毛やローラーで全塗装する際に黒い筋が入ってしまった時の原因と対処法です。

タカラ塗料の人気コンテンツの艶消し塗料で車をDIYで全塗装する際にお勧めしている塗り方は、薄めに薄めて薄くカスカスに塗るという方法です。

その方法をするときに場合によっては黒い筋が入ってしまう場合があります。

黒い筋が入ってしまった状態

これの原因は「薄めすぎ」の事が多いです。

特に暑い時期は塗料の粘度が下がりがち。通常水で薄める場合は5~15パーセント薄めて使用なのですが、暑い時期はさらに粘度が下がってしまう可能性があり、その場合は筋が入るかもしれないのです。

なぜ筋が入るのかというと、粘度が下がると比重の問題で軽い成分は浮き重い成分は沈むからです。

味噌汁を想像していただけるとわかりやすいかと思うのですが、味噌の状態の時は粘度が高く分離はしないのですが、味噌汁にすると粘度が下がり、混ぜないと味噌が下がり、上澄みのお湯が透き通ると思います。この状態が塗料で起こっており、水で薄めすぎると軽い黒が上がってきてしまうのです。その黒が筋の原因となります。

対処法等としましては、水を混ぜていない塗料を足して粘度をあげるか、そもそも水で混ぜずにバランサーを混ぜるという方法もあります。

バランサーを混ぜると40%程度まで薄めても分離が起こりにくく、きれいな肌で塗ることができます。

タカラ塗料で車を塗るときは冬でも必ずバランサーを使って塗装していますので、とてもきれいに仕上がっています。

バランサーはこちらから

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当店・株式会社タカラ塗料は昭和24年から続く塗料店です。
塗料の販売、塗料の色を合わせる調色、オリジナル商品の開発、全国へのインターネット通販を行っております。

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当店では、お客様との距離が近い分、 「こんな塗料が欲しい!」 「あんな商品があったらいいな」 というご意見を多数お聞きします。 それを叶えるために、色々とお調べしまして既製品を探すのですが、存在しないことも多々あります。 無いなら作ってしまえ!ということで、他のお店には無いオリジナル商品が多数あります。 そんな商品をご紹介します。

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