タカラ塗料のブログ
2025年10月22日 | CATEGORY:調色屋
2025年10月16日(木)および17日(金)に開催された、株式会社ARACO様主催の特殊塗装講習【第8回「特殊塗装」すご技職人養成塾】に、見学として参加いたしました。
会場は京都府八幡市にあるARACO様の作業場で、実際の現場さながらの環境の中、実践的な講習が行われました。
「特殊塗装」すご技職人養成塾について
そもそも特殊塗装(デコラティブペイント)とは?
「防火や内装制限があって本物の木材を使えないが、木の温もりを感じる空間を作りたい。」
そんな時、コンクリートに本物そっくりの木目を素早く描く技術があります。
それが特殊塗装の一種、通称デコラティブペイントです。
デコラティブペイントは、木目以外にもサビ・カスレといった経年変化や、大理石・岩・レンガなどの質感を塗料を使って、たった2~3色の塗料を用いて素早く表現できる技術です。弊社でお馴染みの錆エイジング塗料やコンクリート風塗装などもこれに含まれます
近年、その需要は高まりつつあり、東西の大手テーマパークや商業施設などでの採用例が増加しています。
デコラティブペイントで描かれた錆(左上)、石目(左下)、木目(右)(株)ARACO様HPより
一方で、技術的な参入障壁が高いため、多くの現場で需要があるにも関わらず、施工業者が不足している状況が指摘されています。
そこで、今大人気なのが、特殊塗装業界のレジェンドから直接学べる実践講座「特殊塗装」すご技職人養成塾です。
「特殊塗装」すご技職人養成塾とは?
デコラティブペイントの巨匠である、荒木俊成氏(株式会社ARACO 代表取締役会長)が、後継者育成を目的として半年に1回開催している塗装講座です。
本講座では、荒木氏による直接指導の下、現在現場で求められている特殊塗装(エイジング塗装、デコラティブペイント)の技術が学べます。さらに、施工技術だけでなく、経営ノウハウについても伝授されています。
荒木氏による直接指導を受けながら、実際に手を動かして技法を習得する様子
第8回の講習を見学させていただきました
この度、弊社代表の大野とスタッフ1名が、10月16日(木)に開催された1日目の講習を一部見学させていただきました。
講習は、まず荒木氏が技法を解説しながらお手本を実演し、その後、参加者が教わった方法で実技を通じて技法を習得するという流れで進められていました。少人数制のため、塗装が上手くいかない時や疑問点がある時には、気軽に質問できます。
荒木氏のお手本(左)と実際に技法を実践する参加者の様子
この日の午前中は、雲や木目(杉、チーク)、サビ鉄板を表現する技法について説明がありました。短い時間の中で、様々な塗装があっという間に完成されていました。どの模様も2~3色だけで、非常にリアルに描かれていくため、「面白い」「楽しい」といったお声があがります。
また、弊社のオリジナル商品である、デコラティブペイント専用の希釈剤「グレイズ」も講習でご使用いただいています。グレイズは作成するデザインや使用色によって混合比率が大きく異なるため、使用の難易度が高い塗料なのですが、こちらの講習では長年の現場での経験に基づいた使用方法を惜しみなくお伝えいただいています。
特殊なブラシで木目を描く技法実践している様子(左)、スポンジでサビ鉄板を描く技法を実践している様子(右)
さらに、特殊塗装で用いる道具についても詳しく紹介されています。通常の塗装ではまず使用しない専門的な道具ばかりのため、その入手方法から使い方まで、丁寧に解説されているのもこちらの講習の特長です。
木目を描くブラシについて解説している様子
参加者の声と講習の魅力
2日間の短期集中講座であり、少人数制で丁寧な指導が行われるため、塗装業だけでなく、建築関連業、補修業など、塗装初心者の様々な業種の方が参加されていました。
参加いただいた方からは、こんなお声があったようです。
- 「とても勉強になった」
- 「この日は予定には無かった革の疑似塗装について質問が出た時も、詳しく解説してもらえた」
- 「豊富な塗装見本を見ることができ、技術の幅を把握できた」
- 「今まで参加した中で一番身になる講習だった」
新しい技術を習得して、お仕事に取り入れようという熱意をもった方々と沢山お会いできました。
このような技術を持つ職人が増えることで、塗料・塗装業界がより一層注目を集めていくことが期待されます。
弊社といたしましても、特殊塗装に関わるお仕事のされる方のサポートができる塗料販売店として邁進してまいります。
講習に参加してみたい方へ
次回は2026年4月頃の開催予定となっております。開催日時が決定次第お知らせメールを配信しております。
ご希望の方は、以下のフォームよりメールマガジンへご登録くださいませ。
TAGS:特殊塗装すご技職人養成塾 エイジング塗装
2025年10月21日 | CATEGORY:news, イベント, 車刷毛塗り全塗装
2025年11月15日(土)~16日(日)、大阪市阿倍野区の友安製作所Café&Bar阿倍野にて、
友安製作所主催のイベント「トモフェス2025」が開催されます。
トモフェスとは、“生きるをあそぶ”をテーマに、暮らしを彩るモノづくり企業が集まるイベント。
日常をちょっと楽しくするアイテムや、職人たちのアイデアが詰まった2日間です。
会場では、出店企業による製品販売やワークショップ、音楽ライブなど、多彩なプログラムが予定されています。
今回、タカラ塗料は友安製作所と一緒に、刷毛とローラーを使って車を全塗装する様子を実演します。
イベント当日は、友安製作所のスタッフさんとともに、タカラ塗料のスタッフも塗装を担当。
刷毛塗り全塗装ならではの質感や仕上がりをご覧いただける内容となっています。
入場料は無料。1日を通して楽しめるイベントとなっておりますので、お近くにお住まいの方は、ぜひ足を運んでみてください。
◆「トモフェス2025」開催概要
【開催日時】
2025年11月15日(土)10時〜17時
2025年11月16日(日)10時〜16時
(雨天決行・荒天中止)
【開催場所】
友安製作所Café&Bar阿倍野 店舗前駐車場
【アクセス】
・地下鉄谷町線『阿倍野駅』より徒歩3分
・御堂筋線・JR『天王寺駅』より徒歩5分
【入場料】
無料
▼イベント紹介詳細はこちら▼
https://tomoyasu.co.jp/event/tomofes/2025/
2025年10月17日 | CATEGORY:お客様の声
こんにちは、タカラ塗料 大阪本社の店頭スタッフです。
当店では、店舗や住宅の塗装に関する 「色選び」 を、実物の色見本を見ながらご相談いただけます。
今回は、店舗の看板製作会社を営まれている男性のお客様より、
「勝手口をDIYで塗り替え、オフィスの玄関口として活用したい」というご相談をいただきました。
看板製作の経験を活かしてDIY塗装に挑戦
お客様は日頃から看板製作で塗料を扱っており、刷毛やローラーの使用にも慣れた方。
「きれいに塗りすぎず、少しDIY感が残る仕上がりにしたい」とのご希望でした。
塗りムラや刷毛目をあえて少し残すことで、手作業ならではの あたたかみのある雰囲気 を演出するイメージです。
白い扉で入口をわかりやすく清潔感のある仕上がりにしたい
勝手口はもともと建物外壁と同じ明るいグレーで、
入口が周囲に溶け込んでしまい少しわかりづらい印象でした。
落ち着いた雰囲気がある一方で、入口が建物に埋もれやすいという課題があるとのこと。
そこで、お客様は事前に参考写真をご用意くださり、
扉をホワイトに塗装して外壁とのコントラストをつけ、
「一目で入口とわかるようにしたい」という想いを共有くださいました。
また、オフィスの第一印象を左右する部分でもあるため、
清潔感のある色選びも重要なポイントとお話しくださいました。
色見本で「白の違い」を比較しながら色選び
スタッフと一緒に実物の色見本を見ながら、イメージに合うホワイトを絞り込んでいきました。
「白」とひとことで言っても、その印象はさまざま。
黄みを帯びた柔らかな白もあれば、青みを含んだシャープな白もあります。
実際に色見本を並べながら、外壁との相性や日中の光の当たり方を確認しつつ、
理想の色を絞り込んでいきました。
▼外壁に近い【アッシュグレー(Ash Gray)】との比較で、仕上がりのイメージを確認
最終的にお客様が選ばれたのは、
青みを少し含んだクールなホワイト 「Blue Lagoon(ブルーラグーン)」。
落ち着いたグレーの外壁に映える、清潔感と存在感を両立できるカラーです。
「実物の見本を手に取って比較できたので、完成後の仕上がりを具体的にイメージできた」
とお客様にもご満足いただけました。
店頭で色を選ぶメリット
店頭で実際に色を見ながら選ぶことには、次のような魅力があります。
・ 実物の色味や質感を直接確認できる
・ 他の色と比較しながら、空間に合う色を探せる
・ スタッフと相談しながら安心して決定できる
「思っていた色と違った…」という失敗を防ぎたい方には、店頭でのご相談がおすすめです。
タカラ塗料 大阪本社(塗料専門店)
〒557-0063 大阪府大阪市西成区南津守4-3-17
TEL:06-6659-2321
営業時間:平日 9:00〜17:00
定休日:土・日・祝
[店舗情報ページはこちら]
2025年10月17日 | CATEGORY:news, イベント, ワークショップ
11月9日(日)に西成区民センターにて開催される「西成しごと博物館」にタカラ塗料も出展することが決定いたしました。
「しごと博物館」は地元企業で働く人々の姿や製品に触れ、体験を通して子どもたちに地域への愛着をを持っていただくことを目的としたイベントです。
今年は昨年よりも体験ブースが増え、全19ブースの中からお好きな体験にご参加いただけます。
タカラ塗料の「西成しごと博物館」への出展は、今回で5回目となります。
当日は、昨年も好評だった「ペンキ屋さん」のお仕事体験を実施。子どもたちにはペンキ塗りと接客を体験してもらい、ペンキ屋の店員さんになりきってもらいます。
普段触れる機会の少ない「塗料」を使って壁を塗る体験や、その塗料をご家族におすすめする接客体験を楽しんでいただけます。昨年お越しいただいた方も、今年初めての方も、楽しんでいただける内容です。
ぜひこの機会に、お子様と一緒にペンキ塗りを体験してみませんか?
<ご来場プレゼントのご案内>
イベント当日、会場にてタカラ塗料公式LINEアカウントを友達登録していただいた方に、タカラオリジナルカラーの【お試しサイズ50g】をプレゼント!
水性塗料のタカラオリジナルカラーは、匂いが少なく、壁紙の試し塗りや、木製・プラスチック製の小物、フォトフレームなどの雑貨のリメイクにもお使いいただけます。
数量限定となっていますので、お早めにお越しくださいませ。
◆「西成しごと博物館」開催概要
【開催日時】
11月9日(日)午前10時~午後4時
【開催場所】
西成区民センター
〒557-0041 大阪府大阪市西成区岸里1丁目1-50
【アクセス】
・Osaka Metro四つ橋線『岸里』駅下車 2番出口すぐ(区役所の東隣)
・Osaka Metro堺筋線、南海本線・南海高野線『天下茶屋駅』下車 西出口南へ徒歩5分
【対象】
西成区や近隣に住む子供たち(中学生も参加可能)
【参加方法】
出展企業のワークショップ参加には、整理券が必要です。
整理券の配布開始時間:
・午前の部:9時30分
・午後の部:12時30分
【注意事項】
タカラ塗料のお仕事体験では塗料を取り扱います。塗料は服に付着すると取れないため、汚れてもいい服でお越しください。
▼2025年11月西成しごと博物館の様子はこちら
「2024年西成しごと博物館」ご来場ありがとうございました。
2025年10月10日 | CATEGORY:お客様の声
こんにちは、タカラ塗料 大阪本社の店頭スタッフです。
先日、大阪市内にお住まいの男性のお客様がご来店され、
「以前からタカラ塗料の車用塗料が気になっていて」と店頭でご相談をいただきました。
ご要望は、
「車用塗料を、純正色の蛍光グリーンに合わせて調色してもらえますか?」
というもの。
結論からお伝えすると、タカラ塗料では蛍光塗料そのものの調色は行っておりません。
しかし、蛍光色のように見える“高彩度カラー”であれば再現可能な場合があります。
一見「蛍光色」に見える純正カラーは、実は蛍光ではないことが多い
お客様が希望されたのは、ランボルギーニ・アヴェンタドールの純正色「ヴェルデ・マンティス」。
スマートフォンで画像をご提示いただき、「この色に近いグリーンで、自分で車を塗り替えたい」という、明確なイメージをお持ちでした。
この色は蛍光グリーンのような発色ですが、実際には高彩度のパール顔料を使用したメタリック系純正色であり蛍光塗料ではありません。
💡ちなみに
蛍光塗料は紫外線で色あせが早く、耐候性が低いため、自動車の純正色にはほとんど採用されていません。
この点をご説明すると、「蛍光に見えるだけで、蛍光塗料じゃない場合もあるんですね」と驚かれていました。
高彩度の原色で「蛍光っぽい」鮮やかさを表現
タカラ塗料では、高彩度の原色塗料を扱っており、
これらを組み合わせて調色することで蛍光色のように見える鮮やかな色味を再現することが可能です。
ただし、いくつかご理解いただきたいポイントがあります。
当店のオーダー調色は刷毛塗り用の塗料が基本となり、仕上がりは艶消し(マット)タイプです。
そのため、純正塗料のような強い光沢や、パール・メタリックのようなキラキラした質感は再現できません。
一方で、発色の鮮やかさそのものを重視した色づくりは可能です。
今回も、仕上がりのイメージを明確にしていただくために、実際に調色に使用する、
原色ライトグリーンと原色ミドルグリーンの色見本をご覧いただきました。
▼左:原色ライトグリーン/右:原色ミドルグリーン
色見本を確認したお客様からは、
「実物を見るとイメージしやすいですね!思っていた蛍光に近いイメージです。調色をお願いしたいです。」とご相談が前向きに進みました。
純正色に近づけたい場合は「色見本のご持参」が必要です
タカラ塗料では、自動車メーカーの純正カラーコードデータや色データは保有していません。
そのため、調色をご希望の場合には、必ずお客様自身で色見本をご持参ください
・タッチアップペン(同色)
・塗装済みのパーツ
・カラーサンプルチップ 等
今回のお客様にもご説明したところ、「タッチアップペンを用意して、改めて店頭に持ってきます」とのことで、後日お持ち込みいただくことになりました。
高彩度カラー・純正風カラーのご相談は店頭へ
蛍光塗料の取り扱いはありませんが、
「蛍光っぽい明るいグリーンを使いたい」
「純正色に近い発色の塗料がほしい」
「オリジナルカラーで車を塗り替えたい」
といったご相談は、店頭にて実際の色見本を確認しながら調色の可否をご案内できます。
タカラ塗料は社内に調色工房を併設
→ その場でご相談 → 調色可否判定 → 見積り → 注文までスムーズです。
まずはお気軽にお問い合わせください。
\店頭でのご相談はこちら/
タカラ塗料 大阪本社(塗料専門店)
〒557-0063 大阪府大阪市西成区南津守4-3-17
TEL:06-6659-2321
営業時間:平日 9:00〜17:00
定休日:土・日・祝
[店舗情報ページはこちら]