タカラ塗料のブログ
2024年9月12日 | CATEGORY:Q&A, 代表大野ブログ, 車刷毛塗り全塗装
タカラ塗料の大野です。
今日のご質問はこちら。
Q.刷毛やローラーで塗る用のラッカーの耐久性はもっと良くならないのか
A.なかなか難しいのです。。
こちらのお客様は水性、2液ウレタン、ラッカーとある中でもラッカーの質感がお気に入りだそうで、よくラッカーで塗られているそうです。
ただそのラッカーの耐久性があまりよくないということでの今回のご質問です。
ラッカーは硬さは出るのですが、もともと太陽光線に対する耐久性はあまり高くないです。
そこにさらにラッカーは塗料の膜が非常に薄い塗料なので、余計に耐久性に影響があります。
ただその薄さがあるので艶消し剤がいい感じに効き、いい感じマット感が強くなり根強いファンがいます。このマット感が2液ウレタンや水性塗料では出せないところなのです。
現在2液ウレタンは専用の耐候性の高い艶消し剤を入手できたので徐々に切り替えをしていっているのですが、ラッカーにはまだそういったものがなく、我々もいいものがないか探しているところです。
また性能があげれそうなら上げていきたいと思います。ご意見、ご質問ありがとうございます。
2024年9月10日 | CATEGORY:Q&A, 代表大野ブログ, 車刷毛塗り全塗装
タカラ塗料の大野です。
新色アンケートのときに特にいただいた今日はこちらのご質問です。
Q.刷毛やローラーで塗れる艶有の塗料が欲しい
A.ごめんなさい、やっぱり無理です。。
現在の技術では刷毛やローラーで塗ってきれいになる艶有は難しいです。
ちょっとマニアックに説明します。
刷毛やローラーで塗ると凹凸ができます。その凹凸の大きさは塗り終わって乾燥した後、指で触ると感じることができるレベルの大きさです。これがあると艶有塗料で塗るとその凸凹をしっかりと拾い、覗き込んで自分の顔を映すと自分の顔にモザイクがかかったように見えます。
これが艶消し塗料だとそもそも顔が映りこまないので凸凹は気にならないのです。
ではよくある質問でその凸凹を平らに削ってコンパウンドをかけて磨けばツヤツヤになるのではないか、といわれます。
たしかに原理的にはできなくもないです。現に家具やピアノを塗る際には「たんぽ塗り」という方法があるのですが、何度も塗っては乾かして削り、塗って乾かして削りを繰り返し、最終的にツヤツヤに仕上げる方法です。
では車も同じ方法で塗ればツヤツヤにできるのでは?と考えるのですが、家具類と車が違うのは、家具は基本的に平面が多く、車は曲面が多いので磨く難易度の差があります。
平面の場合は当て板をしながらまんべんなく削ればいいのですが、曲面の場合は当て板をして削ると曲面の頂点の部分に点で当て板が接するので削りすぎてしまう場合があります。
そうならないように慎重に削る必要があるのです。それを手で車全部を均等に磨いて、刷毛やローラー塗でついた凹凸をすべて平らにするのは難しいといったところです。
また刷毛やローラーでついた凸凹が表面張力で平らになるように粘度を調整できればいいのでは?という考えもありますが、塗料は粘度を下げるとたれやすくなります。絶妙に均等についてたれるまでに乾く、という無理難題があるのです。。
とまあ無理な理由を書きましたが、もしかしたら!もしかしたら!そのような技術ができるやもしれませんので、その際は車を塗れるようにいたしますので、もしできたらまたお知らせいたします。
2024年9月9日 | CATEGORY:Q&A, 代表大野ブログ, 車刷毛塗り全塗装
タカラ塗料の大野です。
アンケートでいただきましたもので結構多かったのがこちらのご質問です。
Q.刷毛やローラーで塗れるメタリックやパールはできないでしょうか?
A.できなくもないんですが、おそらく思うような結果にはならないです。。
できればとてもかっこいいのですが、まだ思うようなきれいな塗装ができるメタリックやパールの材料に出会ったことがないです。
狭い面積なら何とかごまかして塗ることもできるのですが、車のパネルほど大きいものだと「筋」ができます。
まずメタリックやパールの顔料は粉なんですが、この粉はまん丸ではなく板状なのです。
板状のものをローラーや刷毛で塗ると物理的に押さえつけながら塗られるので、この板状の顔料が寝た状態で向きがそろってしまいます。これが筋の原因となります。
吹付塗装場合はこれがまんべんなく立ったり寝たりした状態で塗れるのできれいに見えるのです。
一度試してみたくってパール顔料を塗料に混ぜて車のボンネットに塗ったときの動画がございます。
こちらもご覧くだいませ。