タカラ塗料のブログ
2024年8月1日 | CATEGORY:news, イベント, ワークショップ
2024年7月31日(水)、タカラ塗料では社員のご家族を対象に社会見学会を開催しました。大人から幼稚園の子どもまで、総勢9名にご参加いただきました。
見学会では、塗料を使ったワークショップを実施。原色を混ぜ合わせて自分だけのオリジナルカラーを作る調色体験や、小さな貯金箱に色を塗る塗装体験を通じて、色の楽しさを学びました。
毎年夏休み期間中に開催している本イベントは、子ども達の自由研究の題材としても活用されています。参加された皆さん思い思いの色を塗り、世界に一つだけの個性的な作品が完成。お家ではなかなか体験できない、壁に大きく絵を描く姿はとても生き生きとしていました。
調色体験では、1色作るだけでも苦戦した様子。仕事の難しさを実感していただけたのではないでしょうか。
また、普段は立ち入ることができない社内をツアー形式で見学し、お父さん、お母さん、パートナーがどのような仕事をしているのかを間近で見学。子どもたちは、働く親の姿を目の当たりにし、仕事に対する理解を深めた様子でした。
小さい子どもから大人の方まで、調色、塗装、社内見学を楽しんで体験していただきました。
タカラ塗料では、社員の家族にも塗料に触れてもらう機会を作って親しみを持ってもらい、身近なところから日本中に塗料を普及させることにつなげています。
2024年8月1日 | CATEGORY:代表大野ブログ, 車刷毛塗り全塗装
タカラ塗料代表の大野です。
今回も前回に引き継いで色あせについて書きます。
色あせについての記事はこちら
さて、前回は無機顔料より有機顔料が色あせしやすいと書きましたが、黒は無機顔料なのに色あせが起こりやすいといわれています。
その原因は「黒は紫外線や赤外線を吸収しやすいから」です。
ほかの色は反射がある程度あるのですが、黒は光を吸収するので黒いのです。ですので他の色よりも劣化が早くなる傾向があります。
さらに光を吸収するので熱くなりやすい、というのも遠因としてでてきます。
熱を蓄えやすいので熱くなったり冷めたりを繰り返します。それも顔料の劣化、さらには樹脂の劣化も早め、褪色やクリアはげの原因にもなります。
はい、ここまで来たところで、この色褪せ記事の冒頭に出てきたお写真です。
こちらの車の色褪せ、なんかツートンカラーかというふうにパキっと色分けされている部分とグラデーションになってしまっているところがありますよね。なぜこうなってしまったのか、考えてみることにしましょう。
まずは天井とボンネット。ほとんどシルバーになってしまっています。
こちらのお車はもとは赤っぽいメタリックだと思うのですが、見事にシルバーになり、さらにクリアはげも出てきています。
これは天井とボンネットは太陽光が当たる率がが高く、仕方がないと言えばそうなのですが、赤メタリックの赤(有機顔料)がなくなってしまい、シルバー(無機顔料)だけになってしまっているのです。
さらにボンネットはエンジン自体の熱もよくあたるので余計に劣化が早くなります。
バンパー部分とフェンダー部分にも注目してみると、これも面白いことになっています。
これはなぜでしょうか?
引っ張りますがつづきます。
2024年7月31日 | CATEGORY:代表大野ブログ, 車刷毛塗り全塗装
タカラ塗料代表の大野です。
今回も前回に引き継いで色あせについて書きます。
色褪せの記事はこちら
前回にも書いたのですが「無機顔料」と「有機顔料」があるという話でしたが、どんな顔料かというと下記のようになります。
無機顔料(無彩色や低彩度色が多く退色しにくい)
□白
チタン白
□黄色
チタン黄 黄色酸化鉄(イエローオーカー) 黄鉛
□橙
クロムバーミリオン
□赤
赤色酸化鉄(べんがら)
□青
群青 紺青 コバルトブルー
□緑
複合酸化物グリーン 酸化クロムグリーン
□黒
黑色酸化鉄(鉄黑) Fe. Mn系複合酸化物 カーボンブラック
□その他
メタリック顔料 パール顔料 防錆顔料 艶消し顔料
有機顏料(鮮やかな色が多く退色しやすい)
□黄
モノアゾイエロー ジスアゾイエロー ポリアゾイエロー ベンズイミダゾロンイエロー イソインドリノンイエロー キノフタロンイエロー
□橙
モノアゾオレンジ ジスアゾオレンジ ベンズイミダゾロンオレンジ ペリノン
□赤
モノアゾレッド ポリアゾレッド キナクリドンレッド ナフトールレッド ベリレン アンスラキノニール ジケトピロロピロール
□紫
キナクリドンバイオレット ボンマルン ジオキサジンバイオレット
□青
フタロシアニンブルー インダンスレンブルー
□緑
塩素化フタロシアニングリーン 臭素化フタロシアニングリーン
□その他
蛍光顔料
このようになります。何が何やらぼくもわかりません。
さらにこの中でも退色しやすい色もあります。例えば蛍光顔料ですが、屋外で蛍光や蓄光などの色というのは見たことがないかと思います。それらの色は本当に1カ月もすれば飛んでしまう(なくなってしまう)ので屋外では使えないのです。いや、使ってもいいけどすぐになくなってしまいますし、それでもいいと割り切れるほど安いものではないのです。
つづく