タカラ塗料のブログ

刷毛やローラーできれいに車を全塗装できる水性用バランサーについて

タカラ塗料の代表大野です。

今日は刷毛やローラーで水性塗料で全塗装するとき、タカラ塗料で塗るときは「絶対に」使っているバランサーについてご説明します。

まず水性塗料というはタカラ塗料のものに限らず、一般的に「レベリング」しにくい塗料です。
塗料業界でのレベリングというのは、塗料が塗りたいものについてから乾くまでの間に表面が平らになっていくことを指します。油性塗料などは割とレベリングして、表面が平らになりやすいのでつやあり塗料などでは顔が映るような平らさになっていきます。
それとは違って水性塗料はどうしても「ぺちゃぺちゃ」したような粘度があります。いうなれば泡立てた生クリームのように角がたちます。角が立った生クリームも長い時間たてばだんだんと平らになっていくかもしれないですが、塗料はそれまでに乾いてしまいますので凸凹がそのまま固定されてしまいます。
それを「ゆず肌」といいます。

その凸凹を平らにしたいと水性塗料ですからちょっと多めに水で薄めるとぺちゃぺちゃ度合いもちょっとましにはなるのですが、問題がおきます。

それは「色分離」です。「色わかれ」とも言いますが、きれいに塗料が混ざっている状態ではなくなるのです。
食べ物ばかりで説明しますがみそを想像していただければと思います。みそは売っている段階では粘度が高くなかの成分が動いてしまうことはないのですが、お湯にといてみそ汁にするとかき混ぜ続けないと味噌は沈殿してしまいますよね。あれが塗料でも起こってしまいます。

薄めすぎた塗料はこのみそ汁で起こった分離がよく混ぜていても塗ってから乾くまでの間に起こってしまい色の筋ができてしまいます。

バランサーで水性塗料を溶かすとこの色分離が起こりにくく、通常水の場合は15パーセント程度が限界で色分離が起こるのですが、バランサーの場合は30から40パーセント(色によってはもっと)薄めることができます。

上記写真の実験内容はバランサーのページにあります
バランサーはこちら
つづく

タカラ塗料のラッカースプレー缶ができるまで

タカラ塗料の代表大野です。

今日は調色屋ラッカースプレー館で売っている、ラッカースプレーができるまでをつづっていこうと思います。
上記サイトではラッカースプレーを1本から作っているのですが、これがちょっとだけ難しい技術を使って作っています。

まずラッカースプレーを作るうえで難しいのはスプレー缶に充填する機械が必要です。これがなかなか大掛かりな機械になってします。
ただ当店では海外製の1本から詰めることができる機械を仕入れてそれで詰め替えています。

次に難しいのが少量での調色です。
1本だけのスプレー缶を作ろうと思うと、ラッカーの塗料は1㎏にも満たない150gほどで足りることになります。この調色が結構難しいのです。
料理で例えると1人前にも満たないスプーン一杯分のカレーを具材やらルーやらを混ぜてつくるぐらい難しいのです。一滴で色が変わる調色において少量調色はかなりの技術が必要です。

そして塗料は少ないの絶対ダメなんですが、多すぎるとコスト増になってしまい、廃棄の手間がかかります。
それらの難しい少量調色を調色師が行っています。
彼女らは若いですが腕は確かで、繊細な仕事をします。

工程で言いますと調色師が作った150gの塗料をスプレー缶から吹き出る粘度になるようにシンナーで希釈し、次は充填を行います。

充填自体は大した作業ではないのですが、充填後違う色を詰められるように機械を一度分解して洗浄する必要があります。分解清掃はシンナーを使った作業なので防毒マスクをつけ、換気が行き届いた施設で行います。

こうやって文章で書くとさらっと説明できますがこれが結構一つ一つ大変なんですよね。。

しかしサイト、「調色屋ラッカースプレー館」ができるまでは裏メニューで知る人ぞ知るサービスだったのですが、このサイトができてからたくさんの方にご利用いただいています。
スプレーは手が汚れずキレイに塗れるのでいいですよね。

ぜひ皆さんご利用くださいませ。

自分で塗れるモルタル調の塗材「モルクラフト」の開発秘話

タカラ塗料代表の大野です。
今日はモールテックスのようにムラ感のある仕上がりを作れる「モルクラフト」の開発秘話のお話です。

巷ではモールテックスというベルギー製のモルタル調の商品、仕上げが流行っていて、それを街のお店でも施工されえているのが増えてきました。
かっこいいんですが、こちらの商品は我々塗料販売店が扱うことができず、販売元が行う講習を受けた人しか扱うことのできない商品のようです。

さらにその講習を受けてもなかなか施工が難しいようで思った柄と違うと施工後のクレームにもつながっている場合があるようです。
さらにさらに塗るのにインターバルの時間が必要だったり、洗浄などが必要だったりと時間がかかるのが施工単価を押し上げる原因となっているようです。

懇意にしている輸入元とお話させていただいた時に教えてもらったところ、欧州系の塗料メーカーではすでに後発でいろんなメーカーがモールテックスと同じような商品を出しているようで、とくにモールテックス一強ではないようとのこと。
(余談ですけど日本ではとある海外系の輸入塗料でこれがいいと使われ続けている製品があり、日本のシェアは高いけど海外では時代遅れなんてこともあるようです)

そこで以前に「コンティニューオ」というイタリア製の商品を試しておりました。こちらは当時入社したてで何も塗ったことの無いスタッフに担当してもらい、塗ってもらいました。
結構きれいにかっこよく仕上がり、よかったのですがちょっと材料の配合やセット品が多くなったり、プロが使う攪拌機が必要だったり、適用できる場所がやや少なかったりとちょっと発売に二の足を踏んでいました。(それでも何件かしっかり仕様書を作り販売してたのですが)

その後輸入元といろいろと相談し、新しい製品を適用するとこで混ぜる薬剤なども少なくした「モルクラフト」が完成しました。

こちらは既存のIKEAの机に5.5ミリのシナベニヤのカバーをつくってその上に「モルクラフト」を施工したものです。こちらも前述の「コンティニューオ」を施工したスタッフとは違うコテを触ったことない人たちで施工したものです。

コテ自体が難しいのですが、けば立ったりしたところなどは完全に硬化する前にペーパーなどでの手での研磨できれいにできたり、後で修正が利く部分も多く使いやすい印象でした。
また混ぜるものも少なくふたを開けてすぐ施工できる行程もあります。

ちなみに発売前に工務店の友人に販売したのですが、時間がなかったので職人を呼ばず自分で施工したらしいのですが、かっこよくできたみたいで、途中の写真を送ってくれました。

壁に塗ると迫力がありますね!
彼の感想として、
「そんなに難しくはない笑笑 コテがあれば! 養生は面倒笑笑」
とのことです(笑)

この意見を聞いて発売を強く決心しました(笑)

皆様もぜひお試しくださいませ。

モルクラフトはこちら

ゴールドがシルバーになった?!ゴールド系の塗料や絵具の褪色実験

タカラ塗料の代表大野です。

色鮮やかなゴールド系の塗料は金が入っているんじゃなくって、金ではないものでゴールドを表現しています。

昔はブロンズ系の顔料で作られていて、添加剤とかを混ぜても3ヶ月ぐらいで色が褪せてしまうものでした。またのゴールドと名のついていてもシルバーに黄色い色を付けているものだったりしたのです。
ですので屋外に置くと色がとんでしまうのが常識でした。

しかーし、あるとき顔料メーカーから退色しないゴールドのパール顔料ができたといって持ってこられました。パール顔料とは車の塗装にも使われるぐらい強く、褪色しません。
それならばとタカラ塗料の独自配合で作ったのが水性アクリルのゴールドになります。

ただタカラ塗料としてはメーカーのいうことをそのまま信じることなく、必ず塗って確かめてみるのです。
(そのため新しい製品がでたといわれたら必ずサンプルをもらって塗って実験します)

実験開始前撮影(屋内)

大昔の実験ですが、上記のように塗って屋内保管用の塗り板も作りました。このようにタカラ塗料の塗り板は右下で、(みればわかっちゃいますが)そのほかは別のメーカーのゴールドです。

半年放置後したゴールド色

このようにあるメーカーのものはくすみ、黒ずみ、そしてシルバーになってしまったものもありました。
対してタカラ塗料のものはしっかりとゴールドの色味を残したままの輝きを維持しています。

ちなみにこの板は現在どこに行ったか分からなくなってしまいました(泣)
がタカラ塗料の本社の看板の文字はこのゴールドから作った「アンティークゴールド」という色味になっていますが、こちらも2017年に塗ってから2024年の今もゴールドの色を保っていますので十分な耐候性があると思います。

本社の入り口看板上の文字や大看板の文字がアンティークゴールドです

ぜひ本社に見に来ていただければと思います。

ゴールドの褪色試験のもっと詳しい記事はこちらです

白い壁についた黒い汚れを「なんとかしたい!」新卒採用前クリーンアップ作戦その1

こんにちは、タカラ塗料の総務を担当している西野です。

当社では毎年、新卒採用活動が始まる時期に合わせて、社内をきれいにするための営繕活動を行っています。これは、わざわざ会社まで採用説明会に来ていただいた学生さんを少しでもきれいな環境で迎え入れたいという思いから始まった「クリーンアップ作戦」です。

うす汚れた壁をなんとかしたい!

オフィスの壁や階段、机や椅子など、日々丁寧に使っていても、どうしてもうす汚れてきますよね。特に白い壁にはシミや黒ずみ、床には靴のゴム跡汚れなどが目立ってきます。「なんとかしたい!」と思っている方も多いのではないでしょうか?

今回は、シリーズ第一弾として会社説明会の会場となる会議室の壁をリフレッシュしたのでご紹介します。

▼Before:靴のゴム跡やシミ汚れが目立ちます

会議室の白かったはずの壁を、水性の室内用塗料を使って塗り直していきます。

塗ったらきれいになる!

通常、壁を「きれいにする」というと、スプレータイプの洗剤と雑巾を使って掃除するのが一般的かもしれません。しかし、ペンキを使って壁をきれいにする方法もあるんです。洗剤と雑巾でごしごし掃除するより、手早く簡単にきれいな壁にすることができました。

▼After:サマークラウド(夏の雲)という色でペイントしました

ペンキで会社の魅力をアップ

タカラ塗料は大阪西成区にある小さな会社ですが、毎年全国からたくさんの大学生が会社説明会に来てくれます。(今年も22人の学生が大阪本社に足を運んでくれました!)

せっかくの会社説明会で学生さん達に良い印象を与えたいのに、汚れた壁や床で迎え入れては、会社の魅力も半減してしまうと思います。

ペンキは、汚れた壁や床をきれいな状態に戻すだけでなく、オフィスの雰囲気を変えることもできます。採用活動を少しでも成功に近づけるためにも、清潔で明るいオフィス空間は欠かせないと考え、タカラ塗料では毎年採用時期に合わせたクリーンアップ作戦を実行しています。

会社の魅力を最大限伝えるためにも、新卒採用活動前に、ぜひペンキを使ったクリーンアップ作戦を検討してみてはいかがでしょうか。

タカラ塗料では、住宅や店舗、オフィスの室内外壁向けのペンキをはじめ、幅広い塗料を取り揃えています。また、ペンキの種類や選び方、塗り方や施工手順なども詳しくお客様にご案内していますので、DIYで社内のリノベーションをお考えの方は店頭やメール、お電話でもお気軽にご相談ください。

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タカラ塗料について

当店・株式会社タカラ塗料は昭和24年から続く塗料店です。
塗料の販売、塗料の色を合わせる調色、オリジナル商品の開発、全国へのインターネット通販を行っております。

オリジナル商品

当店では、お客様との距離が近い分、
「こんな塗料が欲しい!」「こんな色で塗ってみたい」「あんな商品があったら便利なのに」
という声を日々いただきます。
その声にお応えすべく、既製品にないものは自分たちで開発。そんな思いから生まれた、タカラ塗料ならではのオリジナリティ豊かな商品をご紹介します。

  • タカラ塗料オリジナルカラー

    142色の美しいマットな TAKARATORYOオリジナルカラー

  • 水性ステイン

    珍しいホワイトや古材風色の 水性ステイン

  • ペインタブルテープ

    貼って塗って剥がせば原状回復 ペインタブルテープ

  • ラストブロック

    サビを完全に落す必要なしの下塗り剤 ラストブロック