タカラ塗料のブログ

コテを初めて持ったDIY初心者が挑戦!モルタル風のお洒落なテーブル天板をIKEAのテーブルに作成しました

タカラ塗料スタッフTです。

当店ではコンクリートやモルタル風を3色の塗料で再現できる「コンクリートエフェクトペイント」という塗料のセットがご好評をいただいております。

「モールテックスやカラーコンクリートのようなダークなモルタル調のカッコいい造作をインテリアに取り入れたいけれど、施工単価が高くて諦めてしまった」というお客様にも当店の塗料をご案内する機会が多いのですが、残念ながら「塗料では対応が難しい」部分があります。

塗料に代わって、常に水の掛かるようなキッチンカウンターなどの水回りや、玄関土間などの床面への施工におすすめしようと思っているのが、このマイクロセメント「モルクラフト」です。

こんな方にマイクロセメント「モルクラフト」はおすすめできそうです

・モールテックスやカラーコンクリートのような重厚感のあるモルタルのテーブル天板やキッチンカウンターにしてみたいけれど、価格が高すぎて諦めている方

・石造りのシックな店舗の什器を採用したいけれど、重さがネックとなっていて諦めている方

・職人技が好き、物を作ることを楽しめる方

漆喰とマイクロセメントの違い

そもそも「マイクロセメント」とはどんな物なのか皆さんはご存知でしょうか?私たちが思い浮かべる「漆喰」は、古民家や土蔵に塗られている白い塗り壁材という方が大多数だと思います。これはいわゆる日本の「和漆喰」に当たります。和漆喰の素材は石灰や植物などが主です。対して「西洋漆喰」は海外、特にヨーロッパの外壁に使用される素材で、石や砂が含まれています。その分表面が固く丈夫なのが特徴です。「和漆喰」「西洋漆喰」のどちらも、天然素材を使用し多孔質で吸湿性に優れているのが漆喰の特徴と言えます。

「マイクロセメント」は顔料・樹脂・セメント・骨材・添加剤が主な構成です。樹脂が入っているので薄塗りでも丈夫で曲面にも追従することができます。そして、水周りにも施工可能というのが大きな特徴です。表面が固く、工程によっては磨かれた石のような艶感を出したり、色の種類も豊富です。ヨーロッパの内外装の建築では、ベルギーのモールテックスをはじめ、様々なメーカーから色々な種類の「マイクロセメント」は発売され非常に人気があるそうです。

DIYできるマイクロセメント「モルクラフト」の特徴

その中でも今回ご紹介する「モルクラフト」の特徴は3つあります。

・床面への施工が可能

 床専用の塗料は当店でもお取扱いがありますが、大理石調などの石で作ったようなおしゃれな床を作ることができる、というのは非常に興味があります。

・キッチンカウンターや洗面台などへの施工が可能

 水回り、特に常に水に浸かる可能性があるような箇所はDIYペイントでは難しいところ。古民家や中古物件の壁はペンキできれいにリノベーションできますが、水回りの汚さや古さはどうしても気になりますよね。新しい洗面台を購入せず、既存の古い洗面台が生まれ変わるのでは?と期待します。

・DIY初心者でも扱いやすい

特に3点目の「DIY初心者でも扱いやすい」は重要です。モールテックスなどの海外の左官材料がホームセンターやインターネットで一般的に売られていないのは、専門の施工業者さんでなければ扱えない難しさにあります。

ということでこの度、コテを触ったことのないDIY初心者の私がマイクロセメント「モルクラフト」に使ってテーブル天板を作ってみることに挑戦をしてみました。

長くなりますが、順を追って作り方をご覧ください。

IKEAのテーブルでモルタルやコンクリート造形のような重厚感のあるカッコいいテーブル天板を作ってみました

【序章】テーブル天板を作る

今回は当店の休憩室にあるバタフライテーブルの天板をマイクロセメント「モルクラフト」で制作に挑戦。

こちらはイケアのNORDEN(ノールデン)シリーズ。ゲートレッグテーブルです。素材はバーチ無垢材で、表面は着色クリアラッカーで仕上げられており、水や汚れに強いものです。「モルクラフト」は、ごく普通のダイニングテーブルなどの上から施工することが可能とのことですが、今回は折りたたみのできるバタフライテーブルなので、その上から箱の蓋を被せるような天板を合板で作成するところからスタートしました。ホームセンターで木を切って当店の代表に作ってもらいました。

マイクロセメントモルクラフトの構成

テーブル天板を制作するにあたって、まずは簡単にマイクロセメント「モルクラフト」の構成を説明いたします。

構成は主に4つの層になっています。下塗り(プライマー)と中塗り(ベース、主材)と上塗り(トップ)と塗り重ねていきますが、塗りたい場所や素材によって「ベース」部分が変わります。「ベース」部分の詳細は、後ほど制作工程の中で説明しますね。

必要な材料と道具の紹介

<塗料類>

・パテ(下処理が必要な場合)

・シーラー(下処理が必要な場合)

・プライマー

・ベース(必要に応じて)

・メッシュ(必要に応じて)

・モルクラフト主材

・トップコート(艶無し)

<道具類>

・塗料を入れる容器

・コテ(よくしなる物の方が施工しやすい)出隅部分はL字型のものがあると便利

・ローラー

・攪拌棒やヘラまたは撹拌機

・サンドペーパー(100番程度)またはサンダー

・計量器

・手袋

・ウエス(タオル地以外の不要な布など)

・マスキングテープ

・ビニールシートなど

準備が整いました。それではさっそくテーブル天板作りに挑戦です。

1.下準備

床や汚したくない場所をビニールシートなどで覆います。やする作業をする際に粉が飛び散ってしまうので家具なども覆っておきます。想像以上にやすった粉が出ました。

組み立ての際にできたビス穴の凹みをパテで埋めておきます。パテが乾いたら、サンドペーパーでやすって表面を平らにします。

パテは乾燥したらやせてくると思ってビス穴に盛り過ぎてしまった失敗例です。やする作業が大変でしたので、パテは盛り過ぎないようにするのがポイントです。どうにか表面をきれいにやすり終えることができました。

べニヤ合板などの木材や古壁などに施工する場合は、シーラーを塗ってアク止めが必要になります。プライマーにはアク止めの効果は無いとのこと。シーラーを塗った後、2時間程度乾燥させます。ここまでの作業は順調です。

2.プライマーを下塗りする

プライマーはクリーム色のややとろみのある液体。原液のまま、ローラーを使用します。

容器をよく振ってからプライマーをローラーで塗り広げます(1回塗)。プライマーを塗った後の表面は、ぼそぼそザラザラに。砂の粒のようなものが入っているようです。なので次の工程の「ベース」がひっつきやすくなるということですね。3時間程度乾燥させます。この作業も特に難しいことはありませんでした。

3.必要に応じてベースを中塗りする

「必要に応じて」とは?ベースを塗る目的は以下の様な場合だそうです。

・床は必須

・硬くしたい場合

・凹凸が目立つ場合

・合板素材の木目が出るのを抑えたい場合

・継ぎ目が気になる場合

場所や目的によってベースの使用が変わるそうです。少し複雑なので表にまとめてみました。

ベース、メッシュの有無※ベースが必要な場合は全面に塗ります場所目的
ベース不要既存のテーブルや棚など固くする必要が無い
ベースのみベニヤやMDF板などのむき出しの木部木目の溝を消す
ベースと部分メッシュ板の継ぎ目や力のかかる部分がある場合ひび割れを防ぐため継ぎ目にメッシュを使い、表面を平らにする
ベース+全面メッシュ+ベース床面摩擦に耐えられるように頑丈にする

ベースは合成樹脂入りのセメントの粉で出来ています。非常にサラサラとした粉状です。水の割合は「5:1.2」。ベース3kgに対して水は0.72L(1.2×3÷5=0.72)になります。

ベースを入れた容器に計量した水を入れてよく混ぜます。攪拌棒やヘラを使って底面からしっかり混ぜ、セメントの粉が残らないようにします。まるで、お好み焼きやパンケーキを作っているようにも見えますね。

ここで初心者DIY、初めてのコテ塗りです。

使用したのはイタリア製のよくしなる長方形の形のコテ。日本の和漆喰に使うコテと形状と硬さが異なります。

(左)イタリアのコテ (右)日本の左官ゴテ

今回は木製の板を組み立てた箱状のテーブル天板の上から塗るので、メッシュとベースを使用してみました。

まずは1回目塗り。ベースをうすく塗ってからメッシュを敷いて、コテで押さえて埋め込みます。

水平面に関してはベース自体は思ったより柔らかくコテで塗り広げやすかったのですが、垂直面に苦戦しました。

「均一にうすく塗る」のがポイントです。この工程で凹凸が激しいと、この後その上にさらに塗る主材まで凹凸がひびいてきれいな表面に仕上がりません。

メッシュも床用の厚手の物を使用したので、うすく塗るのがとても苦労しました。塗る厚さの目安は1mm(床の場合は3mm)なのですが、3mmをオーバーしてしまったかも知れません。1回塗り目が終わったら、2~3時間程度乾燥させます。メッシュを使用しない場合は、1回塗り目で終了です。

2回目のベースを塗る目安は、水分が飛ぶことでセメントが痩せ1回目に埋め込んだメッシュがうっすら透ける状態になっているくらいとのこと。2回塗り目の目的は、メッシュの網目を消すためだそうです。網目が残ったまま次の工程に進むと、表面にひびいてきれいな仕上がりにならないとのことですので、うすく塗って平らな表面にしていきます。

やはり側面にコテを使ってうすく塗るのが難しい。多少厚塗りになってしまっても表面が均一だったら問題ないのでしょうが、ガタ付きが目立ちます……。特に今回はテーブル天板なので、あまりにもガタガタだったらコップを置いた時に心配です。

乾燥が足りないまま主材を塗ってしまうとセメントの粉と混ぜた水分が抜けきっておらず、表面がしっかり固まりきれずトラブルの原因となるということですので、3~4時間程度しっかり乾燥させました。

じゅうぶんに乾燥させたら、サンドペーパーやサンダーでやすって表面を平らな状態にします。特に凹凸の目立つ垂直面は念入りにやすりました。やすった粉が大量に飛び散りますので、マスクをした方が良いと思いました。

4.主材を中塗りする

ペースト状の主材をコテで塗ります。色は当店オリジナルの「シャドウベース」に合わせた特注の濃いグレーです。容器の中身をよくかき混ぜて必要量を取り、主材を塗っていきました。最初から柔らかいペーストになっているので、非常に扱いやすいです。主材は2回塗る必要があります。

1回塗り目は薄く塗って柄を付ける目的があります。必要量目安は1㎡で500gを使うくらい。この作業で表面の模様が決まっていきますのでやや緊張しました。ひきずるようにしたり、大きく動かしたりと、コテの動かし方で色々雰囲気が変わってきます。円を描くように柄をつけると柔らかい印象になるそうです。

テーブルの天板が大きいので、不自然な感じにならないようにコテを大きく動かしてみました。角の部分は、角を押さえるコテが便利でした。ですが、やはり細い垂直面に均一に塗りつけるのが難しい……左官職人さんのモルタル材を自在に操るコテさばきはやはり凄いと改めて思いました。2時間以上乾燥させます。

1回塗り目で凹凸をつけすぎると、2回塗り目に影響するので注意が必要なのですが、案の定凹凸をつけすぎてしまった感が。でもやすれば問題ないのでリカバリー可能なところがDIY初心者にも安心な点ですよね。凹凸が気になる場合は、1回塗り目の乾燥後にサンドペーパーやサンダーでやするか、コテで削ることができます。

2回塗り目は、1回塗り目で出来た凹凸を埋めるようになだらかにするのが目的。2回塗り目も必要量は1㎡で500gを使うくらいの目安だそうです。

やすり過ぎたり欠けてしまった箇所は刷毛などで主材を塗ってリカバリーをしました。

ここからが、マイクロセメント「モルクラフト」のメインイベントの工程です。

少しだけ乾燥(10~15分くらい)させてからきれいなコテを水平に当てます。コテ面全体を使って表面を平らにするように撫でて磨いていくことで表面のキメが細かく詰まり、材料に含まれる雲母が角度によってキラキラと輝く美しい仕上がりになるそうです。

この「少しだけ乾燥」は重要なポイントらしいです。表面に触れてしっとりした感触だけれど手につかないくらいが最適とのこと。コテでなぞって取れたり、面にゴミが出る場合は早すぎるのでもう少し乾燥させる必要があるそうですが、逆に乾燥させ過ぎると磨き作業ができないので注意が必要です。

表面に光沢が出てくると思わず「おおっ!」と感動しました。まるで岩を切り出して出来た重厚感のあるような一枚の石板のようです。重厚感のあるインテリア家具を使用したいが、重量感があるものは耐震面や運搬面で不安がある方にもぴったりだと思います。

触った感触は石特有のひんやりスベスベな状態。乾いてくると色は若干濃く見えてきました。

最低でも5時間以上乾燥させる必要があるそうです。トップを上塗りしてしまうと、材料の水分の逃げ場が無くなって、トップがしっかり固まらないなどのトラブルになると伺ったので、完成に向けて先走りたい気持ちを押さえて一晩置き、翌日に次の工程を行いました。

5.トップを上塗りする

トップはA剤とB剤を混ぜて使う2液型タイプ。A剤5:B剤1の割合で使用します。コテでも塗れるそうですが、私はローラーで塗る方がしやすかったです。2回塗り重ねます。

A剤とB剤は混ぜ合わせてから時間が経つと固まってしまうので、都度使う分だけ混ぜ合わせます。表面の細かな穴の中まで押し込むように染み込ませて押し込むように1回目を塗ります。水周りの場所にも使用できるのはトップでしっかり表目を覆っているからなので、塗り残しが無いよう色々な方向にローラーを動かして塗る必要があります。表面の細かな穴にもたっぷり染み込ませるように気を付けました。乾燥している表面に塗ると白い気泡が出来る場合がありますが、その際はコテやローラーでこすると消えるそうです。4~5時間乾燥させます。

2回塗り目を行う前に、サンドペーパーやサンダーで全体をやすっておくと、より表面がなめらかになりました。

1回塗り目と同様に色々な方向で塗っていきます。24時間後に完全に表面が固まってベタつきはおさまりました。ついに完成です。

IKEAのテーブルが重厚感のあるカッコいい一枚岩のようなテーブル天板に変身しました

石を磨いたような光沢が高級感ありますね。コテを持ったことのない初心者の私でも手順さえしっかり丁寧に行えば、カッコいい仕上がりになったので感動しました。乾燥時間も合わせると3日間くらいかかったのですが、手を掛けた分愛着もひとしおです。

ビフォーアフターの写真の違いです。休憩室のテーブルがおしゃれなカフェのように大変身できました。他のスタッフからは「昼ごはんのお弁当が一気におしゃれで高級に見える!」と大変驚かれました。

私の本日の昼食は、近所のお弁当屋さんのソースカツ丼。モルクラフトで完成した天板を剥がした元の状態での撮影と、モルクラフトで作った天板の上での撮影の違いをご覧ください。

全く同じ場所と角度と照明の下で撮影したのに、ソースカツ丼が非常においしそうに見えるようになったのは、うっすらと光沢のある仕上げのトップが光を反射させているからなのでしょうか。もちろん、画像は一切加工していません。これには驚きました。

マイクロセメント「モルクラフト」でのテーブル天板制作レポート、いかがでしたか?今後も引き続き色々なものを作ってこのブログでレポートを報告しますので、お付き合いください。

実は以前にも他のスタッフがイタリア製のマイクロセメント「コンティニューオ」でカウンターを施工した事例をタカラ塗料のブログでご紹介したことがあるのですが、「コンティニューオ」よりも複雑ではないのが「モルクラフト」の良さでもあります。コンティニューオの記事はこちらよりご覧いただけます>>


(2024.2.1追記)

お待たせしました!

水まわりやテーブル天板にコテDIYできるマイクロセメント「モルクラフト」発売になりました。

詳細はタカラ塗料公式オンラインストア「モルクラフト」ページよりご覧ください>>

「タカラ塗料お問い合わせ」はこちら>>

レポートを追加しました。

「IKEAの木製スツールをコテ初心者がマイクロセメントモルクラフトで施工した記事②」はこちら>>

「砂の粒子の大きさで仕上がり比較・コテ初心者がマイクロセメントモルクラフトで施工した記事③」はこちら>>

「キッチンや洗面台の天板として使える?汚れや熱変化や防水性を実験した記事④」はこちら>>

「ステンレス板など金属面やタイルに施工できる?強力プライマーでモルクラフトを施工した記事」はこちら>>

「おしゃれな店舗づくりの実例 水回りOKのマイクロセメントDIY左官材 モルクラフト」はこちら>>

コンティニューオを使って『防水性 モルタル調カウンター』をDIYで仕上げる。

リノベーション中の本社2F、
今回の塗装は「窓際の白い木製カウンター(タカラ塗料スタッフ作)」
それが、コンクリート調の重厚感あるおしゃれな雰囲気へと変わりました。

使用したのは「イタリア製 サンマルコ社のコンティニューオ」という商品。
『ひとつの面を継ぎ目のない連続した美しいテクスチャーで表現するために開発された防水性能を持った新しい材料』
ツルっとしたフラットな手触りのスタンダードな石調に仕上げることも、
お洒落なモルタル調に仕上げることもできます。

ちなみに、モルタル調の仕上がりで有名な左官材料にベルギー製の【MORTEX(モールテックス)】というのがあります。
メーカーさん曰く、「削りやすく、修正がききやすく、塗りやすい商品」だそうです。
「モールテックスで壁を塗る!」等には「専門業者」に頼まなければならないそうですが、
コンティニューオなら、DIYで素敵なモルタル調のカウンターや壁が作れるんです!
自分の部屋を想像すれば…創作意欲、わきませんか?

「新しいモノを買わずに変えればいい」という感じです。
「DIYでこんなモノが作れるんだ!」と自分の腕に自信が付きますし、周囲も確実に驚きますね。

そんな自由度の高いコンティニューオを使って全く違った雰囲気のカウンターを作ってみました。

~コンティニューオとは~
床にも水回りにも使える防水性マイクロセメントです。
壁に限らず、床、造形カウンター、シャワールーム、洗面台等、
施工箇所を問わない防水のマイクロセメント。
薄塗でありながら硬さと防水性を兼ね備えた石調、モルタル調に仕上げる施工が可能。
色の奥行感とツルっとしたフラットな手触りのスタンダードな石調、モルタル調仕上げから、
鏝跡を残した凹凸のある仕上げなど表情豊かな表現ができます。
これまでにない、新しい表現が生み出される可能性を秘めた高機能塗り壁材です。 (引用先:株式会社オンザウォール HP)

 

「ペンキ使用未経験、コテ、刷毛、ローラーさえも使用経験のゼロSTAFF(私です)が挑戦」
(もちろん、弊社社長のレクチャーを受けながらです。)
「いい感じに仕上げるには、多少の苦労は背負わなければならない…」
ゼロSTAFF、怒涛の3日日間でした。

 

———-
※工程はある程度簡略化して記載します。
※仕様変更のため割合等が変更となっている場合がございます。
施工の詳細は、ご注文の際に同梱の説明書をご覧くださいますようお願いいたします。

◎施工工程はDECO・LINK・TOPの3工程です。
3工程で使用する塗料はすべて「2液混合タイプ」です。

▼1日目▼

<DECO作業(二度塗り)/テクスチャー仕上げ層>

DECO作業では表面にテクスチャーを作りながら塗っていくという作業になります
まずは、必要塗料を計算して混ぜていきます。
※配合比は【A→3:←B】


気温も低かったせいで、粘度が高く、なかなか混ざらなくて悪戦苦闘。
※本来は撹拌機を使うのですが、今回は少量のため「ヘラ」で混ぜでいるのでこういう状況になりました。
上記画像の赤丸、白い粉が残っていますね。
「まざってないやん!」社長も、スタッフも思わず・・・。
こういうこともありますね、笑って楽しくDIYです。
ダマを残さないようにしっかりと撹拌しなければなりません。
途中で、容器から平らな(カウンターの上にのせました)場所でコテを使って
混ぜる方法に変更しました。そのほうが混ざりやすかったです。

▼コテを使って塗っていきます。

塗るときのポイントは、薄く凹凸をつけながら塗るという事。
この表情が、出来上がりの雰囲気を変えるというわけなのですが、
「コテ使い」が難しかったのでゼロstaffが塗った後の床にはボタボタ落ちた塗料のせいで
水玉のような模様ができていました。

▼1度塗りがこちら▼

結構なアラさが画像でもわかりますよね。
でも気にしません。
この感じが「味わい深いモノになる」のです。

インターバル3時間後。
手につかない程度に乾いたらトゲトゲしたところや凹凸が大きく気になる部分をサンドペーパーで削って、二度塗り開始です。

1度目のコテの凹凸を埋めるように薄く塗り付けていきます。

少し乾いてきたらコテで「押さえしごく」ようにコテを滑らせると徐々に表面が滑らかになり艶がでて、
1度目のコテ跡が薄っすらと透けて見えてきます。

コテ跡や凹凸が二度塗りによって薄っすら見える「模様」になりました。
一日目の作業はココまでとなりました。

▼2日目▼

LINK作業(混合)

LINK工程は、「一体化、脱泡」との事。脱泡とは、防水施工時に使う専門用語だそうです。
強度をより強くしたい場 合は複数回重ね塗ることで強度は高ま るそうです。

LINK用塗料も、寒さのせいで粘度が高くなり、ドロドロという状態でした。
その際は、容器ごと湯煎にかけるといいそうです。
※配合比は【2 : 1 : 12←水】

今回の配合比では水がたくさん入るので撹拌後はサラサラしていて塗りやすかったです。

塗っていると、気泡が出てきました。(ローラーの使い初めに出る気泡とは別です)
この気泡は、マイクロセメントの中にある気泡が出てきているそうですよ。
乾燥後に全て消えるとの事だったのでそこは気にせず、ムラにならないよう均等に塗り広げるようにしました。

※この塗料は、複数回塗ることで強度が高まるそうなので、塗料が無くなるまで塗りました。
(乾いていくのもわりと早かったですね)
余談ですが、コテに悪戦苦闘した分、コロコロは本当に楽でした!

LINK前にサンドペーパーで気になるところを削ったり、修正ができるの事もこの商品のいいところだなと思いましたね。
初心者DIY挑戦もいよいよ大詰めです!
インターバルは12時間、最終作業は次の日に。

▼最終日3日目▼

<TOP作業(表面輝度、耐こすれ、耐摩擦防水性能用途
ついに最終日、仕上げにかかります。
最後の2液混合材を作る前に「タッチアップ」を行いました。

「サンドペーパー」で削った時に下地が出てしまった箇所、塗り残し箇所を補修しました。
「タカラ塗料オリジナルカラー:フレンチグレー」を使いました。
※コンティニューオを調色する時「タカラ塗料のフレンチグレー」にしたのです。
ポンポンと小さく叩きながら色をのせていきました。うまく隠せたので安心しました。
ポンポンしているときに、自分の家のキッチンチェアーの塗料が剥げている事を思い出し、
「買い替える前にちょっと部分塗りで色を載せてみようかな~」なんて想像も…。

▼周りに広がらないように、少しづつポンポンと。綺麗に隠せました▼

 

それでは、最後の仕上げ、塗料を作っていきます。
2液混合タイプ、お水も入ります。
※配合比は【100:30:20←水】
乳白色と半透明。予想通り、どちらもドロッとしていました。アメのようになっている場合は、こちらも湯煎で温めるとよいそうです。
混ざっているのか、わかりにくいので底、容器周り、全体をしっかりと撹拌しました。


TOPは「ムラ」になりやすいそうなので、「薄く」「薄く」塗り広げていきました。
仕上げなのでより慎重に行いました。ですが・・・どんどん容器の中の塗料が固まってゆくのが
分かり(ドロドロ感が増す)、コロコロのペースを速めていくという状態に。
少しだけ焦りました。慎重になりすぎるもの良くないという事ですね。

そして・・・3日日間の作業が終了しました!


※施工終了後24時間で完全硬化

いかがでしょうか?
画像で分かりにくいのが残念ですが、
まんまです「まんまモルタル?コンクリート打ちっぱなしデスク?」という感じ。
カウンター面はヒヤッとしています。程よい滑らかさ(←DECO次第)がうまくコテ跡とマッチして
ちょっとアンティークな雰囲気もあり。
もはや「木」という印象は裏をのぞかない限り皆無な仕上がり。

『防水性能、強度』があり、『自分だけの美しいテクスチャーと重厚感』を演出できる。
『コンティニューオならDIY,OK!』自分の手でモルタル調に!

簡単にできますよ!とは言えませんが「何も知らない私が出来てしまった・・・こんなにいい感じに」という事実。

先日、社長がインスタグラム、フェイスフェイスブックで少し紹介したのですが、
その時も早々にお問合せをいただきました。
ありがとうございます。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


(2023年追記)こちらのコンティニューオよりもさらに施工が簡単なマイクロセメントをコテで塗るレポートはこちらからご覧いただけます。

「IKEAのテーブル天板をコテ初心者がマイクロセメントで施工した記事①」はこちら>>

「IKEAの木製スツールをコテ初心者がマイクロセメントで施工した記事②」はこちら>>

「砂の粒子の大きさで仕上がり比較・コテ初心者がマイクロセメントで施工した記事③」はこちら>>

「キッチンや洗面台の天板として使える?汚れや熱変化や防水性を実験した記事④」はこちら>>

「ステンレス板など金属面やタイルに施工できる?強力プライマーでモルクラフトを施工した記事」はこちら>>

「おしゃれな店舗づくりの実例 水回りOKのマイクロセメントDIY左官材 モルクラフト」はこちら>>

※各施工業者様もお気軽にお問合せくださいませ。

「タカラ塗料お問い合わせ」はこちら>>


(2024.2.1追記)

お待たせしました!

水まわりやテーブル天板にコテDIYできるマイクロセメント「モルクラフト」発売になりました。

詳細はタカラ塗料公式オンラインストア「モルクラフト」ページよりご覧ください>>

第20回グッドペインティングカラー改修部門特別賞をタカラ塗料が受賞しました

この度のタカラ塗料の社屋外観が、環境色彩コンペティション第20回グッドペインティングカラーの改修部門特別賞を受賞いたしました。

グッドペインティングカラーとは、どういうものかといいますと
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豊かで快適な生活環境づくりが求められている中、
色彩提供産業である塗料・塗装業界では、美しい景観形成に努めてきました。

この活動の一環として、塗装仕上げによる優れたカラープランニングの作品を公募し、
優秀作品にはカラープランナーを表彰する「環境色彩コンペティション」を実施しています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
だそうです。

要するに塗料の関係団体がかっこいい塗装事例に賞を与えてくれるありがたいコンペなのです。

軽い気持ちでパンフレットを手に取り、もしかしたらいけるかもと思い2016年末に完成した社屋の塗り替えで応募しました。

肉眼でもわかりにくい微妙な色であるオリジナル色「エントランスグリーン」で塗り替えたものを、デジタルデータですんなり色わかるかなぁ?と不安でした。
また塗り分けはなくエントランスグリーンの色の良さと、ゴールド色の文字、もしくは白の文字だけで構成されているので地味かなとも思っていました。

ですが無事?受賞出来てよかったです。

授賞式は国会議事堂の近くのホテルニューオータニで行われるということで着なれないスーツを着て東京まで行ってまいりました。


えらい格式高いホテルで授賞式が行われるんやなぁという気持ちと、他の受賞者さんが竹中工務店さんやら大手塗料メーカーやらで、大阪の片隅の塗料販売店が受賞するのが珍しいんだというのを自覚し緊張しました。
しかも塗料販売店がこの賞を受賞するのは初めてのようでした。

審査委員長の総評として
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ブランディングの一環として社屋の改修に臨んだ「タカラ塗料社屋」は企業理念を社会に向けて発信したものであり、企業と社会のより良い関係を模索するプロジェクトの一環として理解することができます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~

というありがたいお言葉を頂戴いたしました。


これからまたこのような賞を頂けるように自社の塗装事例を作って行くことに力を入れるとともに、塗料をお客様に直接販売するお店がカラーのアドバイスをしていけるような業態を目指していこうと思います。

受賞者一覧はこちら

http://www.toryo.or.jp/jp/consumer/goodpainting/2017/GPC2017-awards2.pdf

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タカラ塗料について

当店・株式会社タカラ塗料は昭和24年から続く塗料店です。
塗料の販売、塗料の色を合わせる調色、オリジナル商品の開発、全国へのインターネット通販を行っております。

オリジナル商品

当店では、お客様との距離が近い分、 「こんな塗料が欲しい!」 「あんな商品があったらいいな」 というご意見を多数お聞きします。 それを叶えるために、色々とお調べしまして既製品を探すのですが、存在しないことも多々あります。 無いなら作ってしまえ!ということで、他のお店には無いオリジナル商品が多数あります。 そんな商品をご紹介します。

  • セメント風塗料材

  • チョークボードペイント

  • エイジング塗料のコンガリー

  • サビ風塗料