タカラ塗料のブログ

IKEAのステンレスカウンターに施工するための強力プライマーを使って水回りOKのコテDIYマイクロセメント「モルクラフト」を施工しました

スタッフTです。水回りOKのコテDIY左官材、マイクロセメント「モルクラフト」。昨年の施工テストのブログの段階から興味を持っていただき、この度の発売開始と共にさらに多くの方から有難いことに反響いただいております。
当初は合板などで自作したテーブル天板への施工を想定しておりましたが、水回りOKなので様々な場所に施工してみたいというお声とご質問いただいております。

金属面にモルクラフトは施工できる?

「ステンレス製のシンクにモルクラフトを施工できますか?」「人造大理石のキッチンワークトップにモルクラフトを施工できますか?」というご質問いただきました。
回答は「下塗りのプライマーを強力なプライマーにすることで、施工可能!」です。

ステンレス製のシンクなど金属面のツルツルした面にモルクラフトを施工する場合は、下地に強力なプライマーを使用する必要があります。
また、垂れ落ちてしまうとプライマーがきちんと塗布できていない状態になってしまうので、密着性を高めるために40-60番くらいのサンドペーパーでキズをつけてから、強力プライマーを塗ります。その後の施工手順は通常のモルクラフトと同様です。

マイクロセメント プライマー比較

モルクラフト「専用強力プライマー」と、通常の「専用プライマー」を金属面に塗布した状態を比較してみました。「専用強力プライマー」の方が、マイクロセメントの主材がひっつくように、ザラザラとした骨材が素材にたっぷり付着している状態がよくわかります。

IKEAのステンレスキッチンワゴンUDDEN(ウッデン)にマイクロセメント「モルクラフト」を施工してみました

専用強力プライマーを使って、ステンレス製の天板に「モルクラフト」を実際に施工してみましたので、その施工手順を紹介します。

1.サンドペーパーでやすりがけする

密着性を高めるために40-60番くらいのサンドペーパーでキズをつけます。

サンドペーパーでやすりがけをして出た粉はきれいに拭き取っておきます。

2.専用強力プライマーを下塗りする

専用強力プライマーを原液のままローラーで塗り広げます(1回塗)。モルクラフトのプライマーは骨材が入っているので、ザラザラでどろりとしたテクスチャーです。このザラザラのおかげで、次の工程の「ベース」がひっつきやすい状態となります。触った感じも、木部施工用のモルクラフトプライマーより非常にザラザラしているのがわかりました。専用強力プライマーを塗った後、3時間程度乾燥させます。

3.モルクラフト主材を中塗りする

モルクラフト主材は柔らかいペースト状。容器の中身をよくかき混ぜて必要量を取り、塗っていきます。最初から滑らかな柔らかいペーストになっているので、非常に扱いやすいです。主材は2回塗る必要があります。

1回塗り目は薄く塗って柄を付ける目的があります。必要量目安は1㎡で500gを使うくらい。ひきずるようにしたり、大きく動かしたりと、コテの動かし方で色々雰囲気が変わってきます。
円を描くように柄をつけると柔らかい印象になります。1回目を塗った後、2時間以上乾燥させます。

1回塗り目で凹凸をつけすぎると2回塗り目に影響するので、凹凸が気になる場合は、1回塗り目の乾燥後にサンドペーパーやサンダーでやすっておきます。
2回塗り目は、1回塗り目で出来た凹凸を埋めるようになだらかにするのが目的。2回塗り目も必要量は1㎡で500gを使うくらいの目安でうすく塗り広げます。

ここからが、マイクロセメント「モルクラフト」のメインとなる工程です。
少しだけ乾燥(10~15分くらい)させてからきれいなコテを水平に当てます。
コテ面全体を使って表面を平らにするように撫でて磨いていくことで表面のキメが細かく詰まり、材料に含まれる雲母が角度によってキラキラと輝く美しい仕上がりになります。

表面に触れてしっとりした感触だけれど手につかないくらいがコテで磨くベストな状態です。
コテでなぞって取れたり、面にゴミが出る場合は早すぎるのでもう少し乾燥させる必要がありますが、逆に乾燥させ過ぎると磨き作業ができないので注意が必要です。

モルクラフト主材を塗った後はしっかりと乾燥させます。一晩置いて翌日に次の工程に進むことをおすすめします。

4.専用トップコートを上塗りする

専用トップコートはA剤とB剤を混ぜて使う2液型タイプ。A剤5:B剤1の割合で使用します。ローラーで2回塗り重ねます。

A剤とB剤は混ぜ合わせてから時間が経つと固まってしまうので、都度使う分だけ混ぜ合わせます。表面の細かな穴の中まで押し込むように染み込ませて押し込むように1回目を塗ります。
水周りの場所にも使用できるのはトップでしっかり表目を覆っているからなので、塗り残しが無いよう色々な方向にローラーを動かして塗る必要があります。
乾燥している表面に塗ると白い気泡が出来る場合がありますが、その際はコテやローラーでこすると消えます。4~5時間乾燥させます。

2回塗り目を行う前に、サンドペーパーやサンダーで全体をやすっておくと、より表面がなめらかになります。1回塗り目と同様に色々な方向で塗っていきます。24時間後に完全に表面が固まってベタつきはおさまります。

IKEAのステンレス製キッチンカウンターが大変身しました

完成した表面の拡大はこちら。
モルクラフト主材を塗りつける1回目のコテの模様の付け方や、モルクラフト主材2回塗り目のコテで磨く作業によって、様々な表情が生まれます。こちらはその施工の一例です。自分のイメージする模様のイメージ作りのために、本番の施工前に板などでぜひ試してみることをおすすめします。

水回りOK!マイクロセメント「モルクラフト」はツルツルしたタイルや金属面にも施工できます。

モルクラフト 「専用強力プライマー」を使うことで、以下のような部分にもモルクラフトを施工することができます。

・ステンレス製のシンクなどの金属面
・人造大理石のキッチンワークトップ
・釉薬を使ったタイル
・陶磁器タイル など表面がツルツルでプライマーが吸収しにくい素材

ご注文・詳細はこちらのページよりご覧ください。

【下地がツルツルしている場所に施工用】水回りやテーブル天板にコテDIYで施工できるマイクロセメント モルクラフト タイル カウンタートップ シンクに直接施工したい方はこちら >> 


<マイクロセメント モルクラフト関連記事>

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第6回「特殊塗装」すご技職人養成塾のご紹介

東西大手テーマパークはもちろん、商業施設などにもよく採用されている特殊塗装・デコラティブペイントの技術を、その道の巨匠から学べる講座に参加しませんか?

特殊塗装を修得し、職人としての可能性を広げたい
・受注先の拡大や施工単価アップ
のために、特殊塗装を提案できるようになりたい
その道の成功者から、技術や経営ノウハウを直接学びたい

という方にお勧めの講座です。

特殊塗装・デコラティブペイントとは、サビ・カスレといった経年変化や、木目・大理石などの質感をリアルに表現する塗装技術のことです。当店でお馴染みの錆エイジング塗料やコンクリート風塗装もこれに含まれます。

<塗料を用いて描かれた木目(左)と石目(右)>
<デコラティブペイントの制作風景>

この度、特殊塗装の施工を行われている株式会社ARACOにて、デコラティブペイントの技術を学べる短期集中型講座『第6回「特殊塗装」すご技職人養成塾』が開催されます。当店の塗料も講座でご使用いただいております。

デコラティブペイントの巨匠である、荒木俊成氏(株式会社ARACO 代表取締役会長)による直接指導の下、今求められている特殊塗装の技術を実践で身に着けられます。
さらに、特殊塗装の技術を用いた案件の進め方などの経営ノウハウも学ぶことができます。

【 概要 】

講座名
『第6回「特殊塗装」すご技職人養成塾』

日時
2024年10月17日(木) 、10月18日(金)
※参加日数を選択可能

主催・会場
株式会社ARACO 
〒614-8204  京都府八幡市戸津蜻蛉尻20-2(とうづとんぼじり)ARACO 作業場

[アクセス(電車、バス、タクシー)]

  • 電車最寄駅:京阪電車「石清水八幡宮駅」
  • 最寄りのバス停:京阪バス「蜻蛉尻」(上奈良、西戸津)
  • タクシー:京阪電車「石清水八幡宮駅」から約4キロ(約11分)

▼第6回講座の詳細・お申込みについては、下記バナーから特設サイトをチェック▼

『ペイント&コーティングジャーナル』(2024.02.21発行)にて、原状回復ができる下地材「ペインタブルテープ」をご紹介いただきました

塗料業界紙『Paint&Coating Journal』にて、ペインタブルテープをご紹介いただきました。

ペインタブルテープとは、賃貸住宅の壁紙や原状回復が必要な場所へのペイントを可能にする塗装下地用のマスキングテープです。

記事ではコーティングメディアの記者の方が使用感をレポートしてくださいました。

ペインタブルテープの商品ページはこちら>>>

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タカラ塗料について

当店・株式会社タカラ塗料は昭和24年から続く塗料店です。
塗料の販売、塗料の色を合わせる調色、オリジナル商品の開発、全国へのインターネット通販を行っております。

オリジナル商品

当店では、お客様との距離が近い分、 「こんな塗料が欲しい!」 「あんな商品があったらいいな」 というご意見を多数お聞きします。 それを叶えるために、色々とお調べしまして既製品を探すのですが、存在しないことも多々あります。 無いなら作ってしまえ!ということで、他のお店には無いオリジナル商品が多数あります。 そんな商品をご紹介します。

  • セメント風塗料材

  • チョークボードペイント

  • エイジング塗料のコンガリー

  • サビ風塗料