マイクロセメント施工に適したコテと普通のコテの違い
2025年5月20日 | CATEGORY:TAKARATORYO Original Paint Shop, 代表大野ブログ
タカラ塗料の大野です。
先日入荷したのがこちらのコテなんですが、日本のコテとちょっと違います。
以前にもちょっとだけコテの違いを書きましたが、今日はもう少し詳しく書きます。

いや、日本にもたくさんコテがあるし、日本製でいいやろうと安易に思っていました。
というのもイタリア製とかになると高いし、コテはこだわらないなら大丈夫と思っていたのです。
それが実際に使ってみて、他のコテや日本のコテと比べてみるといろいろなことがわかりました。
マイクロセメントには磨くという作業がある
普通の左官と違う点というと、マイクロセメント、モルクラフトには磨くという作業があります。
磨くその① めっちゃ辺を使って削り上げるように磨く

モルクラフトの主材2度塗り目時に、写真のように45度程度に傾けて1度目塗りの分と一緒に削りながら磨くという作業があります。この作業は左官をやったことがあるワークショップの参加者さんは力加減が優しすぎて全然模様が出ないことがあります。
それだけに力をかける作業なので、プレート部分が結構強度が必要なのです。
磨くその② めっちゃ腹を使って押し付けるように磨く

モルクラフトのバナーにも使われているこの使い方なのですが、しっかりと腹を押し付けて磨くという作業があります。このためプレートが真っ平らだと引っかかってしまう場合があります。
これらの作業をするためにマイクロセメント用のコテはちょっと違うようです。
こういうコテのことをベネチナアンコテというようです。
ベネチアンコテと日本のコテの違い
・四隅に少しアールがある
よくある将棋の駒のような形の日本のコテと違い、ベネチアンコテは四隅に少しアールがあります。
磨き作業の時に引っかかりにくいようにこうなっています。

・両脇に向かってちょっとそっている


横から見るとややこのようにそっています。これは「磨くその② めっちゃ腹を使って押し付けるように磨く」の時に引っかかって傷が付きにくいようにするためです。
・固めのステンレス板


左が日本のコテ、右がベネチアンコテです。日本のコテも曲がりにくいものもあるかと思いますが、一般的なコテよりもベネチアンコテは固いようです。
・ちょっと角がテーパーになっている


左が日本のコテ、右がベネチアンコテです。角がやや面取りされていてテーパーになっています。これも引っかかりにくい要素のようです。
安物のAmazonのベネチアンコテとの比較
実は僕は安物買いの銭失いなので、Amazonで財産を失います。
ベネチアンコテとか調べては2個で2000円ぐらいのコテを何種類か買いました。すべて失敗でした。。。
まず全部日本のコテのようにプレートが真っ平ら、角がテーパーになってない、という代物でした。モルクラフトの塗装中にめっちゃ引っかかります。
そしてこれ。


力を入れると柄が曲がる!力が逃げてしまう原因になっちゃいます。。
ちなみにうちが扱うローリングドック社のコテなら全然大丈夫でした。

このようにですね、コテにもいろいろあるんです。
そして今までコメ社のコテを扱っていましたが、めちゃくちゃ値上がりしてしまいました。。
そこでいろいろ探したところ見つかったのがローリングドック社のコテです。金額のわりにコメ社のコテとそん色なく使えるという優れものです。
よろしければどうぞ!
