タカラ塗料のブログ

モルタル調天板を自作する上でモールテックスのようにもっと滑らかな表面にする方法を検証

スタッフTです。

先日、IKEAのバタフライテーブルと木製スツールに西洋漆喰「モノリス」を塗ってみたレポートをお伝えしました。初心者でもコテを使ってモルタル調のおしゃれなテーブル天板とスツールに仕上げることができました。

この西洋漆喰「モノリス」は水に強く丈夫な硬さが特長ですので、ペンキを塗るDIYでは対応の難しい水回りや床面などにも施工できるという可能性をを感じています。

リノベーションの際に、古い設備を廃棄せずに生かしながら、自分でおしゃれな水回りを作ることもできそうですね。モールテックスみたいな素材を導入してみたいけれど高額だったり、専門業者にオーダーしないとできなかったりで諦めている方にご提案できたら良さそうと考えております。

今回、3度目の「モノリス」施工になります。1回目はIKEAのバタフライテーブルの上に被せるテーブル天板をホームセンターで木材をカットして作成、2回目はIKEAのスルーツをお揃いに施工。こちらの制作手順や解説のレポートは、このブログ記事の一番下にリンクを貼っていますので、ぜひご覧ください。初心者でもそれなりに恰好良い見た目になっています。専門的な道具を用意する必要もなく、コテを動かすだけこんな風におしゃれに仕上げられるのは感動ものです。ますます西洋漆喰「モノリス」の魅力にハマっています。塗れば塗るほどコツが掴めて面白い、モノづくりを楽しめる方にもおすすめな「モノリス」。本日のレポートもご参考いただけると何よりです。

失敗ではないけれど気になった点。モールテックスのような滑らかな表面にならなかった原因

コテすら持ったことのないDIY初心者の施工事例

今回のレポートのテーマは表面の仕上がりについてさらに検証です。

1回目の制作テーブル天板と2回目の制作のスツールの座面の画像をご覧ください。どちらも同じ材料を使用していますが、仕上がりの雰囲気は違って見えます。手で触ってみるとよくわかるのですが、テーブル天板の表面は岩を切り出したかのようなゴツゴツしたハードな感触。それに比べると木製スツールの座面の方が滑らかな仕上がりになっています。

ここが失敗、コテ使いのコツ

それぞれの表面を拡大すると、より違いが見えますね。前回のブログ記事でも検証と実践をしてみましたが、テーブル天板の方はベースに埋め込んだメッシュが分厚いこともあって、なかなか平らにコテで塗材をうすく均一に塗りつけることが難しかったのでした。

西洋漆喰「モノリス」の基本的な構成はこちらの4層になっています。床面の場合は全面に厚手のメッシュとベースを塗って硬く丈夫にする必要があります。

メッシュの網目が浮き出てしまうと、その上に塗る主材にも凹凸が目立ってしまうため、メッシュの網目を表面に出さないよう均一にコテでベースを塗るのがコテDIY初心者には難しく感じました。

木製スツールの方はベースを塗ったりメッシュを敷く必要がなかったため、うすく均一にコテで主材を塗り広げられたため表面を滑らかにすることができたのだと思います。

美しい滑らかな表面を目指す重要なヒント

ですが、まだ皆さんの想像する「モールテックス」に似た感じの表面には遠い…?!と思っていたところ、メインとなる色付きの層「主材」に入っている骨材という砂の粒子の大きさに種類があることを聞いたのです。

1回目のテーブ天板、2回目の木製スツールで使用した主材に含まれる骨材の大きさは「中」だそうです。骨材の粒が小さい「小」も存在するとのこと。骨材の粒の大きさは仕上がりの好みによって決まるそうですが、粒が細かい方が表面の目が詰まってよりツルツルに近づくのではないか?という予想のもと、実際にコテで塗ってみることにしました。

実際にコテを使ってどちらがより滑らかで美しいモルタル調表面に仕上がるのか実験

西洋漆喰「モノリス」施工の作業手順

1.プライマーを塗る

ローラーを使って塗っていきます。乾燥させた面を触ってみると、細かなザラザラとした砂の粒が表面についたような感じになります。

2.ベースを塗る

元々の素材の表面が荒く凹凸が目立っていたため、今回はベースをうすく塗ってみることにしました。凹凸を埋めるようなイメージでベースをうすく均一に塗って、乾燥させた後でサンドペーパーを使ってより表面が均一になるよう丁寧な処理を心掛けてみました。

3.主材を塗る

「主材」に含まれる骨材の粒子の大きさの違いが分かりますか?実際に見るとその差は歴然でした。左の砂の粒はややざらっとした感じ、右は砂の粒が感じられないくらいの滑らかな状態でした。ゴマペーストのクリームみたいで何だか美味しそうです。当たり前ですが口には入れないでくださいね。

コテを使った塗り心地も違います。コテでうすく滑らかに伸ばすことが容易でした。ただ、この工程の前に塗ったベースの方が粒子が荒いので、コテの角度を傾けすぎたり、塗材の残ったコテを引きずってしまうとベースが見えてしまうので慣れるまで少し難しく感じました。

1回目の主材を塗ってから、2回目の主材を塗ってコテを押し付けて磨きをかける作業は、前回よりも簡単に「目が詰まって光ってくる…!」を実感できました。この作業がモノリスの醍醐味と言っても良いのではと思います。

3.トップを塗る

仕上げにプライマーを2回塗って完成です。3回目のモノリスを使っての施工は非常にスムーズでした。工程の流れさえ把握していれば失敗することがないかも知れませんね。実際の施工をする前に、30cm×30㎝くらいのベニヤ板でも良いので試し塗りするとイメージつかめると思います。

完成の表面仕上がりを比較しました

どちらがモールテックスに似ているか?

完成したIKEAの木製スツール。左は前回施工の骨材の粒の大きさが中くらいのもの。右が今回施工した骨材の粒が小さいものです。

骨材の粒でかなり見た目が変りましたね。でも、粒の大きさの違いもありますが、コテの使い方でもかなり表面の差が変ってくることを報告いたします。

こちらの画像はどちらも「骨材の粒の大きさは中くらい」なのですが、うすく均一に塗ることでかなり表面滑らかに見えませんか?左はコテで磨きをかけることができたので目が詰まって見えますが、右はコテで磨きをかける前に表面が乾燥してしまったため、目を詰めることができませんでした。

西洋漆喰「モノリス」なめらかな表面に仕上げるコツ

DIY初心者が3回施工して検証してみた結果、以下の3点がポイントと感じました。

1.コテでうすく均一に塗材を伸ばし広げる

2.主材の砂の粒子は小さい方がより表面がなめらかになる

3.主材をコテで磨く作業は乾燥させすぎてしまうと、きれいに目を詰めることができない

ちなみにまだあまり乾いていない状態ですと、今度はコテにせっかくきれいにならした主材がくっついてしまうので表面が凸凹になってしまいました。

キッチンカウンター天板、テーブル天板、洗面台天板、玄関土間など用途別のおすすめ

床面などはハードな印象の方が好き、という方もいらっしゃると思いますし、多少のムラや凹凸などの質感がかえって自分だけの愛着がわくかも知れません。一方で、テーブル天板は平らな面を重視しないと食器を置いた時にガタガタしてしまうと気になってしまいますね。用途や場所によっても気をつけるべきポイントが変わってくるかも知れません。

施工を重ねるごとにコツをつかんで自信がついたので、まずは小さいものからチャレンジしてみたり、実際の施工をする前に、ベニヤ板などで試し塗りすると良さそうです。

今回も西洋漆喰「モノリス」をコテで楽しく塗ってみました。次はキッチンや洗面所の水回りで使用する場面での汚れについての検証をしてみたいと思います。次回のブログをお楽しみにお待ちください。


(2024.2.1追記)

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「IKEAのテーブル天板をコテ初心者が西洋漆喰モノリスで施工した記事①」はこちら>>

「IKEAの木製スツールをコテ初心者が西洋漆喰モノリスで施工した記事②」はこちら>>

「キッチンや洗面台の天板として使える?汚れや熱変化や防水性を実験した記事④」はこちら>>

IKEAの木製スツールをリメイクDIY。モルタル調のテーブル天板に合わせて西洋漆喰をコテで塗ってみました

スタッフTです。

先日のブログでは、コテを持ったことすらなかった初心者の自分が西洋漆喰「モノリス」を塗って非常に格好いいテーブル天板を制作した話をお伝えしました。

この「モノリス」という素材は、硬く水回りにも使用可能ということで、DIYペイントでは難しいキッチン、洗面所の水回りや床面にも「モールテックス」のような意匠性の高い施工がDIYで実現できるのではないか?と実際に試しているところです。

前回のテーブル天板制作レポートは、このブログ記事の一番下にリンクを貼っていますので、ぜひご覧ください。初心者でもそれなりの素敵な仕上がりになりました。

IKEAの人気定番スツールもDIYでお揃いにしてみよう

さて、今回「モノリス」を使って施工を試してみたのは、IKEAの人気定番スツール「FROSTA(フロスタ)」。安価でカラーバリエーションが豊富な木製の丸椅子は名前を知らなくても、どこかで見たことがあったり、多くのご家庭で使用されていることと思います。当店でも休憩室や会議室の椅子として活躍中です。有名なデザイナーズ家具のアルテック「スツール60」のリプロダクト品(意匠権の期限が切れた製品を出来るだけ忠実に復刻生産した物)だけあって、シンプルで飽きない普遍的なデザインですね。使用しない時はスタッキングできるのも便利な点。

同様にニトリにもよく似た「木製スツール」という名前で売られているようですが、こちらは重ねて置けないようですね。

ただ、残念なことにIKEAの「FROSTA(フロスタ)」は廃盤品となってしまったとのこと。長年使用されている方は劣化しても使い続けたい!と思うはず。実は当店でも定期的にペンキで塗り替えのメンテナンスをしているのでいつでもきれいな状態をキープしています。

今回はその1脚を使ってテーブル天板とお揃いのモルタル調にしてみようという試みです。

前回テーブル天板にコテを使って西洋漆喰を塗って気になったこと

失敗とは言いませんが、この仕上がりを「モールテックス」のようなと表現するには少し荒々しい完成度。手のひらで撫でると凹凸が感じられます。

このくらいハードで岩肌みたいなテクスチャーも格好いい雰囲気ではありますが、カフェやアパレルショップなどのカウンターや棚に採用されているのはもっとツルっと滑らかな表面。

DIY初心者の自分が作ったものだからでしょうか?モールテックスやコンクリート、モルタルを打ったような仕上がりに近づけることは可能なのでしょうか?

なぜモールテックスのような平らな表面にならなかったのか?

西洋漆喰「モノリス」でテーブル天板を制作した工程を振り返ると、うすく均一に塗材をコテで塗り広げることができなかったことが原因と考えられます。でも、厚みのあるメッシュを敷いてその上からコテでベースを塗るのがとても難しかったのです。

「ベース」が平らに薄く均一に塗られていなかったことによって、更にその上に塗る「主材」も薄く均一に塗るのが難しくなってくる、ということが原因なのだと思います。

何も塗られていないベニヤや床面には「ベース」を塗る必要があるそうですが、今回のIKEAの木製スツールなどの家具類はベースやメッシュの工程を省いても問題ないということなので、フラットな表面を作り上げることが出来るかもしれない…?!とワクワクした気持ちで取り掛かることにしました。

コテを使って西洋漆喰でIKEAの丸椅子を塗る方法

1.パーツはずし

裏面のねじはレンチで簡単に外すことができました。

2.表面をやする

塗材を密着させる役割のプライマーを塗布するのでやする必要は無いのかな?と思いましたが、以前メンテナンスのために塗料を塗った際のペンキが垂れてしまっていた箇所が気になり、サンドペーパーでやすることにしました。

3.プライマーを塗る

ローラーを使って塗っていきます。乾燥させた面を触ってみると、細かなザラザラとした砂の粒が表面についたような感じになります。

4.主材を塗る

コテを使って1回目の主材塗りです。「ベースとメッシュの上から主材を塗ったテーブル天板の時とは違って、平らに塗りやすい!」というのが感想です。凸凹が激しい上に主材を平らに埋めるように塗ろうとすると、どうしても厚くなってしまいます。今回は表面の凹凸はプライマーで出来た細かな砂粒程度なので、以前より薄づきでコテを動かすことに成功しました。

5.主材を磨く

2回目の主材を塗った上から、コテを動かして磨いていく工程が「モノリス」の醍醐味。コテの圧で表面の主材の目がギュッと詰まったようになり、独特の美しく輝いた表面になっていくそうです。色々な方向にコテを押し付けるよう動かしていきます。前回の大きなテーブル天板と違って小さい面積なので扱いやすかったです。あまり広すぎる面に施工すると、磨く作業が終わらないうちに主材が乾き過ぎてしまって、主材が固まってしまう=磨けない という状態になってしまうとのこと。

6.TOPを塗る

しっかり乾燥させた翌日に、仕上げのトップを塗りました。A液とB液の2液を混ぜ合わせて、ローラーでしっかり押し込むよう塗っていきます。乾燥させて合計2回トップを塗っています。

IKEAの木製スツールを西洋漆喰でDIYでリメイクした結果

前回のテーブル天板よりは平らな表面に仕上がりました!写真では分かり難いのですが、手のひらで撫ででみると滑らかな触り心地です。

やはり、うすく均等にコテで塗り広げるのがポイントだということが分かりました。

DIYで制作したモルタル調のテーブル天板との相性抜群なIKEAのスツールが完成

先日西洋漆喰「モノリス」で制作したIKEAのバタフライテーブル天板との組み合わせをご覧ください。テーブル天板と木製スツールの座面が揃っていると非常におしゃれですね。

ですが、もっと表面を皆さんのイメージする「モールテックス」のようなフラットな状態に近づけることができるか?の検証をしてみたいと思います。次回のブログをお楽しみにお待ちください。


(2024.2.1追記)

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「IKEAのテーブル天板をコテ初心者が西洋漆喰モノリスで施工した記事①」はこちら>>

「砂の粒子の大きさで仕上がり比較・コテ初心者が西洋漆喰モノリスで施工した記事③」はこちら>>

「キッチンや洗面台の天板として使える?汚れや熱変化や防水性を実験した記事④」はこちら>>

コテを初めて持ったDIY初心者が挑戦!モルタル風のお洒落なテーブル天板をIKEAのテーブルに作成しました

タカラ塗料スタッフTです。

当店ではコンクリートやモルタル風を3色の塗料で再現できる「コンクリートエフェクトペイント」という塗料のセットがご好評をいただいております。

「モールテックスやカラーコンクリートのようなダークなモルタル調のカッコいい造作をインテリアに取り入れたいけれど、施工単価が高くて諦めてしまった」というお客様にも当店の塗料をご案内する機会が多いのですが、残念ながら「塗料では対応が難しい」部分があります。

塗料に代わって、常に水の掛かるようなキッチンカウンターなどの水回りや、玄関土間などの床面への施工におすすめしようと思っているのが、この西洋漆喰「モノリス」です。

こんな方に西洋漆喰「モノリス」はおすすめできそうです

・モールテックスやカラーコンクリートのような重厚感のあるモルタルのテーブル天板やキッチンカウンターにしてみたいけれど、価格が高すぎて諦めている方

・石造りのシックな店舗の什器を採用したいけれど、重さがネックとなっていて諦めている方

・職人技が好き、物を作ることを楽しめる方

ヨーロッパの西洋漆喰と日本の和漆喰の違い

そもそも「西洋漆喰」とはどんな物なのか皆さんはご存知でしょうか?私たちが思い浮かべる「漆喰」は、古民家や土蔵に塗られている白い塗り壁材という方が大多数だと思います。これはいわゆる日本の「和漆喰」に当たります。

「西洋漆喰」と日本の「和漆喰」との違いは原料にあります。和漆喰には石灰や植物などがメインであるのに対し、西洋漆喰は石や砂が含まれているのが特徴です。その分表面が固く、工程によっては磨かれた石のような艶感を出したり、色の種類も豊富です。

ヨーロッパと日本の気候や湿度の差によってそれぞれ古くから「漆喰」は住環境に使用され進化し続けてきました。特にヨーロッパの内外装の建築には今も様々なメーカーから色々な種類の「漆喰」は発売され非常に人気があるそうです。

DIYできる西洋漆喰「モノリス」の特徴

その中でも今回ご紹介する「モノリス」の特徴は3つあります。

・床面への施工が可能

 床専用の塗料は当店でもお取扱いがありますが、大理石調などの石で作ったようなおしゃれな床を作ることができる、というのは非常に興味があります。

・キッチンカウンターや洗面台などへの施工が可能

 水回り、特に常に水に浸かる可能性があるような箇所はDIYペイントでは難しいところ。古民家や中古物件の壁はペンキできれいにリノベーションできますが、水回りの汚さや古さはどうしても気になりますよね。新しい洗面台を購入せず、既存の古い洗面台が生まれ変わるのでは?と期待します。

・DIY初心者でも扱いやすい

特に3点目の「DIY初心者でも扱いやすい」は重要です。モールテックスなどの海外の左官材料がホームセンターやインターネットで一般的に売られていないのは、専門の施工業者さんでなければ扱えない難しさにあります。

ということでこの度、コテを触ったことのないDIY初心者の私が西洋漆喰「モノリス」に使ってテーブル天板を作ってみることに挑戦をしてみました。

長くなりますが、順を追って作り方をご覧ください。

IKEAのテーブルでモルタルやコンクリート造形のような重厚感のあるカッコいいテーブル天板を作ってみました

【序章】テーブル天板を作る

今回は当店の休憩室にあるバタフライテーブルの天板を西洋漆喰「モノリス」で制作に挑戦。

こちらはイケアのNORDEN(ノールデン)シリーズ。ゲートレッグテーブルです。素材はバーチ無垢材で、表面は着色クリアラッカーで仕上げられており、水や汚れに強いものです。「モノリス」は、ごく普通のダイニングテーブルなどの上から施工することが可能とのことですが、今回は折りたたみのできるバタフライテーブルなので、その上から箱の蓋を被せるような天板を合板で作成するところからスタートしました。ホームセンターで木を切って当店の代表に作ってもらいました。

西洋漆喰モノリスの構成

テーブル天板を制作するにあたって、まずは簡単に西洋漆喰「モノリス」の構成を説明いたします。

構成は主に4つの層になっています。下塗り(プライマー)と中塗り(ベース、主材)と上塗り(トップ)と塗り重ねていきますが、塗りたい場所や素材によって「ベース」部分が変わります。「ベース」部分の詳細は、後ほど制作工程の中で説明しますね。

必要な材料と道具の紹介

<塗料類>

・パテ(下処理が必要な場合)

・シーラー(下処理が必要な場合)

・プライマー

・ベース(必要に応じて)

・メッシュ(必要に応じて)

・モノリス主材

・トップコート(艶無し)

<道具類>

・塗料を入れる容器

・コテ(よくしなる物の方が施工しやすい)出隅部分はL字型のものがあると便利

・ローラー

・攪拌棒やヘラまたは撹拌機

・サンドペーパー(100番程度)またはサンダー

・計量器

・手袋

・ウエス(タオル地以外の不要な布など)

・マスキングテープ

・ビニールシートなど

準備が整いました。それではさっそくテーブル天板作りに挑戦です。

1.下準備

床や汚したくない場所をビニールシートなどで覆います。やする作業をする際に粉が飛び散ってしまうので家具なども覆っておきます。想像以上にやすった粉が出ました。

組み立ての際にできたビス穴の凹みをパテで埋めておきます。パテが乾いたら、サンドペーパーでやすって表面を平らにします。

パテは乾燥したらやせてくると思ってビス穴に盛り過ぎてしまった失敗例です。やする作業が大変でしたので、パテは盛り過ぎないようにするのがポイントです。どうにか表面をきれいにやすり終えることができました。

べニヤ合板などの木材や古壁などに施工する場合は、シーラーを塗ってアク止めが必要になります。プライマーにはアク止めの効果は無いとのこと。シーラーを塗った後、2時間程度乾燥させます。ここまでの作業は順調です。

2.プライマーを下塗りする

プライマーはクリーム色のややとろみのある液体。原液のまま、ローラーを使用します。

容器をよく振ってからプライマーをローラーで塗り広げます(1回塗)。プライマーを塗った後の表面は、ぼそぼそザラザラに。砂の粒のようなものが入っているようです。なので次の工程の「ベース」がひっつきやすくなるということですね。3時間程度乾燥させます。この作業も特に難しいことはありませんでした。

3.必要に応じてベースを中塗りする

「必要に応じて」とは?ベースを塗る目的は以下の様な場合だそうです。

・床は必須

・硬くしたい場合

・凹凸が目立つ場合

・合板素材の木目が出るのを抑えたい場合

・継ぎ目が気になる場合

場所や目的によってベースの使用が変わるそうです。少し複雑なので表にまとめてみました。

ベース、メッシュの有無※ベースが必要な場合は全面に塗ります場所目的
ベース不要既存のテーブルや棚など固くする必要が無い
ベースのみベニヤやMDF板などのむき出しの木部木目の溝を消す
ベースと部分メッシュ板の継ぎ目や力のかかる部分がある場合ひび割れを防ぐため継ぎ目にメッシュを使い、表面を平らにする
ベース+全面メッシュ+ベース床面摩擦に耐えられるように頑丈にする

ベースは合成樹脂入りのセメントの粉で出来ています。非常にサラサラとした粉状です。水の割合は「5:1.2」。ベース3kgに対して水は0.72L(1.2×3÷5=0.72)になります。

ベースを入れた容器に計量した水を入れてよく混ぜます。攪拌棒やヘラを使って底面からしっかり混ぜ、セメントの粉が残らないようにします。まるで、お好み焼きやパンケーキを作っているようにも見えますね。

ここで初心者DIY、初めてのコテ塗りです。

使用したのはイタリア製のよくしなる長方形の形のコテ。日本の和漆喰に使うコテと形状と硬さが異なります。

(左)イタリアのコテ (右)日本の左官ゴテ

今回は木製の板を組み立てた箱状のテーブル天板の上から塗るので、メッシュとベースを使用してみました。

まずは1回目塗り。ベースをうすく塗ってからメッシュを敷いて、コテで押さえて埋め込みます。

水平面に関してはベース自体は思ったより柔らかくコテで塗り広げやすかったのですが、垂直面に苦戦しました。

「均一にうすく塗る」のがポイントです。この工程で凹凸が激しいと、この後その上にさらに塗る主材まで凹凸がひびいてきれいな表面に仕上がりません。

メッシュも床用の厚手の物を使用したので、うすく塗るのがとても苦労しました。塗る厚さの目安は1mm(床の場合は3mm)なのですが、3mmをオーバーしてしまったかも知れません。1回塗り目が終わったら、2~3時間程度乾燥させます。メッシュを使用しない場合は、1回塗り目で終了です。

2回目のベースを塗る目安は、水分が飛ぶことでセメントが痩せ1回目に埋め込んだメッシュがうっすら透ける状態になっているくらいとのこと。2回塗り目の目的は、メッシュの網目を消すためだそうです。網目が残ったまま次の工程に進むと、表面にひびいてきれいな仕上がりにならないとのことですので、うすく塗って平らな表面にしていきます。

やはり側面にコテを使ってうすく塗るのが難しい。多少厚塗りになってしまっても表面が均一だったら問題ないのでしょうが、ガタ付きが目立ちます……。特に今回はテーブル天板なので、あまりにもガタガタだったらコップを置いた時に心配です。

乾燥が足りないまま主材を塗ってしまうとセメントの粉と混ぜた水分が抜けきっておらず、表面がしっかり固まりきれずトラブルの原因となるということですので、3~4時間程度しっかり乾燥させました。

じゅうぶんに乾燥させたら、サンドペーパーやサンダーでやすって表面を平らな状態にします。特に凹凸の目立つ垂直面は念入りにやすりました。やすった粉が大量に飛び散りますので、マスクをした方が良いと思いました。

4.主材を中塗りする

ペースト状の主材をコテで塗ります。色は当店オリジナルの「シャドウベース」に合わせた特注の濃いグレーです。容器の中身をよくかき混ぜて必要量を取り、主材を塗っていきました。最初から柔らかいペーストになっているので、非常に扱いやすいです。主材は2回塗る必要があります。

1回塗り目は薄く塗って柄を付ける目的があります。必要量目安は1㎡で500gを使うくらい。この作業で表面の模様が決まっていきますのでやや緊張しました。ひきずるようにしたり、大きく動かしたりと、コテの動かし方で色々雰囲気が変わってきます。円を描くように柄をつけると柔らかい印象になるそうです。

テーブルの天板が大きいので、不自然な感じにならないようにコテを大きく動かしてみました。角の部分は、角を押さえるコテが便利でした。ですが、やはり細い垂直面に均一に塗りつけるのが難しい……左官職人さんのモルタル材を自在に操るコテさばきはやはり凄いと改めて思いました。2時間以上乾燥させます。

1回塗り目で凹凸をつけすぎると、2回塗り目に影響するので注意が必要なのですが、案の定凹凸をつけすぎてしまった感が。でもやすれば問題ないのでリカバリー可能なところがDIY初心者にも安心な点ですよね。凹凸が気になる場合は、1回塗り目の乾燥後にサンドペーパーやサンダーでやするか、コテで削ることができます。

2回塗り目は、1回塗り目で出来た凹凸を埋めるようになだらかにするのが目的。2回塗り目も必要量は1㎡で500gを使うくらいの目安だそうです。

やすり過ぎたり欠けてしまった箇所は刷毛などで主材を塗ってリカバリーをしました。

ここからが、西洋漆喰「モノリス」のメインイベントの工程です。

少しだけ乾燥(10~15分くらい)させてからきれいなコテを水平に当てます。コテ面全体を使って表面を平らにするように撫でて磨いていくことで表面のキメが細かく詰まり、材料に含まれる雲母が角度によってキラキラと輝く美しい仕上がりになるそうです。

この「少しだけ乾燥」は重要なポイントらしいです。表面に触れてしっとりした感触だけれど手につかないくらいが最適とのこと。コテでなぞって取れたり、面にゴミが出る場合は早すぎるのでもう少し乾燥させる必要があるそうですが、逆に乾燥させ過ぎると磨き作業ができないので注意が必要です。

表面に光沢が出てくると思わず「おおっ!」と感動しました。まるで岩を切り出して出来た重厚感のあるような一枚の石板のようです。重厚感のあるインテリア家具を使用したいが、重量感があるものは耐震面や運搬面で不安がある方にもぴったりだと思います。

触った感触は石特有のひんやりスベスベな状態。乾いてくると色は若干濃く見えてきました。

最低でも5時間以上乾燥させる必要があるそうです。トップを上塗りしてしまうと、材料の水分の逃げ場が無くなって、トップがしっかり固まらないなどのトラブルになると伺ったので、完成に向けて先走りたい気持ちを押さえて一晩置き、翌日に次の工程を行いました。

5.トップを上塗りする

トップはA剤とB剤を混ぜて使う2液型タイプ。A剤5:B剤1の割合で使用します。コテでも塗れるそうですが、私はローラーで塗る方がしやすかったです。2回塗り重ねます。

A剤とB剤は混ぜ合わせてから時間が経つと固まってしまうので、都度使う分だけ混ぜ合わせます。表面の細かな穴の中まで押し込むように染み込ませて押し込むように1回目を塗ります。水周りの場所にも使用できるのはトップでしっかり表目を覆っているからなので、塗り残しが無いよう色々な方向にローラーを動かして塗る必要があります。表面の細かな穴にもたっぷり染み込ませるように気を付けました。乾燥している表面に塗ると白い気泡が出来る場合がありますが、その際はコテやローラーでこすると消えるそうです。4~5時間乾燥させます。

2回塗り目を行う前に、サンドペーパーやサンダーで全体をやすっておくと、より表面がなめらかになりました。

1回塗り目と同様に色々な方向で塗っていきます。24時間後に完全に表面が固まってベタつきはおさまりました。ついに完成です。

IKEAのテーブルが重厚感のあるカッコいい一枚岩のようなテーブル天板に変身しました

石を磨いたような光沢が高級感ありますね。コテを持ったことのない初心者の私でも手順さえしっかり丁寧に行えば、カッコいい仕上がりになったので感動しました。乾燥時間も合わせると3日間くらいかかったのですが、手を掛けた分愛着もひとしおです。

ビフォーアフターの写真の違いです。休憩室のテーブルがおしゃれなカフェのように大変身できました。他のスタッフからは「昼ごはんのお弁当が一気におしゃれで高級に見える!」と大変驚かれました。

私の本日の昼食は、近所のお弁当屋さんのソースカツ丼。モノリスで完成した天板を剥がした元の状態での撮影と、モノリスで作った天板の上での撮影の違いをご覧ください。

全く同じ場所と角度と照明の下で撮影したのに、ソースカツ丼が非常においしそうに見えるようになったのは、うっすらと光沢のある仕上げのトップが光を反射させているからなのでしょうか。もちろん、画像は一切加工していません。これには驚きました。

西洋漆喰「モノリス」でのテーブル天板制作レポート、いかがでしたか?今後も引き続き色々なものを作ってこのブログでレポートを報告しますので、お付き合いください。

実は以前にも他のスタッフがイタリア製の西洋漆喰「コンティニューオ」でカウンターを施工した事例をタカラ塗料のブログでご紹介したことがあるのですが、「コンティニューオ」よりも複雑ではないのが「モノリス」の良さでもあります。コンティニューオの記事はこちらよりご覧いただけます>>


(2024.2.1追記)

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レポートを追加しました。

「IKEAの木製スツールをコテ初心者が西洋漆喰モノリスで施工した記事②」はこちら>>

「砂の粒子の大きさで仕上がり比較・コテ初心者が西洋漆喰モノリスで施工した記事③」はこちら>>

「キッチンや洗面台の天板として使える?汚れや熱変化や防水性を実験した記事④」はこちら>>

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