タカラ塗料のブログ
2017年12月4日 | CATEGORY:DIY, Q&A, よくあるご質問, 代表大野ブログ
塗料販売店をしておりますとよく聞かれる質問に下記のようなものがあります。
「下塗りと上塗りが一緒になった塗料はありますか?」
厳密に言わせてもらうと、「ある」んですが、当店には「ない」んです。
ホームセンターの一般家庭用塗料には「下塗り兼用!」というものもありますが、塗料販売店向けには卸されているものではありません。
ちょっとその理由を説明させていただきますね。
まず下塗り塗料につけられている性能はこんなものがあります。
・素地とよく引っ付くこと
・錆などを抑えること
・シミなどを抑えること
・柔らかい素地を固めること
・水分をシャットアウトすること
・研ぎやすいようになっていること
などなど。
それらによってもそれぞれ塗料が違います。
上塗りはこんな性能をつけられています。
・太陽光線(主に紫外線)から守ること
・艶をだすこと
・きれいな発色をすること
など美観や長持ちに関する性能が多いです。
それらを一緒の塗料に入れてしまうのは無理があるのです。
洋服に例えるなら、下塗りが下着、上塗りがジャンパーだと思ってください。
「下着兼用ジャンパー」ってないですよね?
汗などを吸って通気性がよくって、それでいて風などを防ぐために気密性もあってあたたかい・・・おかしいですよね。
ですので専門店である塗料販売店である当店では、兼用塗料はない、とお答えしております。
面倒でも適切な下塗りを塗ってから上塗りを塗って仕上げることをお勧めします!
2017年11月14日 | CATEGORY:DIY, 代表大野ブログ, 調色, 車刷毛塗り全塗装
今回はタカラ塗料の刷毛塗り全塗装用のご提案色のこだわりポイントを書いていこうと思います。
・くすんだ色が多い
派手な色は少なく、ほとんどの色はやや黒くくすんだ色にしてあります。
自然界にある色は新緑の季節の葉の緑でも、鮮やかに見える花びらでも、塗料の原色より黒っぽい(彩度が低い)色になっています。
それらの色とトーンを合わすように、調和するように彩度を落としている色にしています。
車の純正色も鮮やかに見えてもやや黒を入れてくすましてあるものがほとんどです。
なぜ当店がくすませた色を選んでいるかというと、ズバリお客様の全塗装が満足するため、です。
あとから全塗装したカスタムカーの類は色が派手になりがちになります。
それは「青がいい」「赤がいい」というお客様の要望に対して、そのまま要望に応えるとそうなってしまうからです。
まあそれがいいとおっしゃられる方でしたらそれでいいのですが。。。
また艶消しになるとどうしても目立ってしまうので、ややくすみ気味にしてあります。
塗り終わった後に「派手すぎるなあ」「こんな車乗れないなぁ」とならないように、自然に調和する色を選んでいます。
・小さい見本ではわかりにくい、微妙な色が多い
色見本として名刺サイズの紙に塗ってある見本を用意しておりますが、実際それではわかりにくい色も多いです。
プラモデルのカラーであるタミヤカラーなどは小さなものに塗ってもよく色味がわかるように、やや派手目に色が作ってあります。
実際にOD色と呼ばれる自衛隊の戦車の色も、タミヤカラーのものは実際のものより色が派手め(緑め)に作ってあります。
発売当初、まだ事例のお写真が集まっていないころはよくお客様から「届いた色が濃い」「くすんでる」とお問い合わせがありました。
その場合も実際に一度段ボールなどに塗って色を確認いただきましたらご納得いただけました。
そんな微妙な言い表しにくい色が多く、そして塗っていただいてからその良さを実感していただいております。
・白い色が少ない
純正色にはパールホワイト系を含めて白っぽい色が多いのですが、当店ではあえてホワイトはマットホワイトしか扱っていません。
しかも最初はマットホワイトも設定しておらず、お客様の声から追加いたしました。
なぜ設定していなかったかといいますと、どうしても商用車の艶が消えてくすんでしまったように見えてしまうかもしれないと思ったからです。
また艶消しの白はどうしても透けやすく塗りにくいので外していました。
と、いろいろ書かせていただき他にも色ごとに細かいこだわりはあるのですが、今回はここまでで。
2017年9月25日 | CATEGORY:DIY, 代表大野ブログ
17.9.25放送の有吉ゼミでだいすけお兄さんが紹介していましたペットボトルを使ったカラフルな小物入れのスプレーのご紹介をさせていただきます。
お、イサムエアゾールのキャンデーカラーを使ってる!といてもたってもいられなくなりましてこの記事を書いております。
番組HPより
キャンデーカラー(キャンディーっていうのが普通ですよね?)っていうのは、普通の塗料と違い透明性のある透けた色を使った塗料のことです。
普通の塗料は透けてはいけないので、透けると言ったら真逆の性能です。
本来はその「透ける」というのをどういう風に使うのかといいますと、荒めのギラギラのシルバーを下地に塗ってから、それを透けるように透けた色付きクリアのキャンディーカラーを塗って仕上げます。
Yahoo!画像検索より拝借
深み、奥行きのある独特の塗装になります。
車のカスタムペイントの世界でも高級仕上げの仕上がりです。
そんなキャンディーカラーを使ってペットボトルに塗装して、小物入れにしてしまうとは驚きでした。
なかの内容物がわかっていい感じですね。
うちでも手持ちでサンプルの、さっそく窓ガラスに塗って実験。
こちらは古い窓ガラスにキャンディカラーの上塗りシエンナーを塗ったのですが、古い窓ガラスに塗ったからかよく引っ付いています。
これ、うまく色を組み合わせてすればステンドグラスもキャンデーカラーでできるのでは?!
それを余ったビンに塗ってみました。
今回は手持ちの2色を塗りました。
シエンナーとゴールドです。
ほかにも下記のような色があります。
個人的にとくにシエンナーは古い薬瓶みたいでいい色だと思いました!