タカラ塗料のブログ

刷毛塗り全塗装の際の内装への塗装について

刷毛で気軽に外装を全塗装したら、ドアを開けて乗り込むときに何も変わっていない今までの車だと少し気持ちがなえてしまいますよね。
今日は内装の刷毛塗り塗装について書いていこうと思います。

塗ってもいい素材

基本的に車の内装部品は、下記のようなものが多いです。

・ABS
・PP
・鉄
・ビニールレザーなどの塩ビ素材

これらの中で塗れないものは、

・ビニールレザーなどの塩ビ素材

になります。
判別する方法としては難しいのですが、指で押して少し凹むような部品はこれで作られている場合が多いです。
塗るとべたついたり塗料の種類によっては、乾燥後割れたりする場合もありますので塗らないほうが無難です。

またそのほかの素材についてもよくわからい場合は、目立たないところに塗っていただきまして1日以上乾かし、爪でかいてみて剥がれないか、押したりしてべたつきや割れなどがないかどうか確認してみてください。

ABS、PPに塗る場合

車の内装のほとんどがこれらのプラスチックになります。
外したりすると「ABS」などの刻印がありわかる場合が多いです。

これらは非鉄バインダーという下地剤を塗ってから、塗装をするとよく引っ付きます。
ただ塗装前にペーパーで目荒らしをして、脱脂を行ってから塗ってください。

非鉄バインダーはこちら
http://brush-carpaint.com/?pid=100813596

これを塗っていただけましたら、外装用の塗料でそのまま塗ることができます。

 

鉄に塗る場合

鉄に塗る場合は外装を塗る場合と同じですが、細かい部分が多いので手間がかかります。

塗りにくい理由は、外装はほとんどが凸面であるのに対して、内装はほとんどが凹面や細かいところが多いためにローラーが入らないのです。

ローラーが入らないのでほとんどを刷毛で塗るしかないのですが、ドアを開けて塗っていないところがあると気持ちが覚めてしまいますので、ここは根性でなんとか塗るしかないです。。

ちなみに当店のデモカーは外装は2日ぐらいで、内装はぼちぼちとやっていたので10日ぐらいかかってしまいました。

刷毛塗り全塗装

刷毛塗り全塗装でゆず肌になる場合の対象方法

車の刷毛塗り全塗装でこの暖かくなってきた時期のよくあるご質問に、

「ローラーの目が多めに出てしまい、ゆず肌(凸凹状の表面)になってしまう」
「刷毛の目がきつく出てしまい、そのまま乾いてしまった」
「今まできれいに塗れていたのに、今回はとても塗りにくい、きれいに塗れない」

というトラブルがあります。
そちらの対処方法を今回はお話しします。

原因は「気温が上がってきて、早く乾いてしまっている」です。

刷毛塗用塗料は乾燥が早く、中でも2液ウレタンとラッカーは乾燥がとても早いです。
気温が上がってくるとローラー目や刷毛目の山が表面張力で収まる前に乾燥してしまい、そのムラがとても目立ちます。

しかしいろいろと対処方法があります。
真夏でも塗っていただける方法をひとつひとつご説明していきます。

 

①適量より少し多めに薄める

例えばラッカーの場合、適量が80~100%なのですが、100%に近づける、または110%程度シンナーを入れて、カスカスに塗り広げていくというのを繰り返します。
2液ウレタンなら30%程度、水性なら8%ぐらいを目安にします。

②シンナー自体の乾燥を遅らせる

当店ではラッカーシンナーは1種類しかありませんが、2液ウレタンは「冬用」「春秋用」「夏用」の3種類がありまして、季節によって出荷するシンナーを変えています。
例えば冬用のシンナーで夏に塗ると、乾燥が早すぎて塗りにくく、夏用のシンナーで冬に塗ると乾燥が遅すぎて全然乾きません。

ただラッカーと2液ウレタンそれぞれにリターダーという乾燥を遅くするシンナーがあります。
そのシンナーをラッカーシンナーや冬用、春秋用のシンナーに少量(5%程度)添加すると乾燥を遅らせることができます。

ラッカーリターダー
http://brush-carpaint.com/?pid=100648577

ウレタンリターダー
http://brush-carpaint.com/?pid=100648694

 

③カスカスに塗る

①でも書きましたが、大目に薄めてカスカスになるように塗り広げます。
一気に色を付けようとせずに、ローラーの中の塗料をすべて絞り出して、多くつきすぎたところはそのローラーで吸って伸ばすようなイメージです。

 

いろいろと書きましたが、暖かく、さらに熱くなるとやや塗装の難易度は上がります。
しかし当店のデモカーも真夏に塗り替えていますので、熱い時期の塗り替えも問題なくしていただけます!

刷毛塗り全塗装

刷毛塗全塗装してからプロに塗装を頼めなくなる理由

刷毛塗全塗装をしてしまうと、板金塗装屋さんに塗装が頼めなく(頼みにくく)なる理由について書かせていただきます。

・水性塗料の場合

板金塗装屋さんが使う修理用の塗料は、現在ほとんどが2液ウレタンとよばれる塗料です。
これはウレタンシンナーというシンナーのなかでも強いシンナー(強溶剤)で溶かす必要のある塗料です。

水性塗料を塗ると、そのまま少しシンナーがかかる程度なら耐えられるのですが、塗装前の足付け(紙やすりなどで表面を荒らすこと)を行ってからシンナーがかかると、水性塗料が溶けてしまう場合があります。
ウレタンシンナーで溶かした2液ウレタンを塗った時もしかりで、水性塗料が溶けたりぼろぼろになったりして表面が汚くなったりします。

ですので塗装する場合は全部をはがしてしまわなくてはならず、大変な労力になりますので断られる場合が多いです。

 

・刷毛塗のつや消しから艶有への全塗装する場合

刷毛やローラーで塗った場合、吹き付けで塗る場合に比べて数倍の凹凸がができてしまっています。

それらを平らにしてから吹き付けをしないときれいな艶有の塗装面ができないので、こちらの場合も塗装膜をすべてはがさなくてはなりません。
もちろん金額と時間があればしてもらえるかとは思います。

 

・刷毛塗のつや消しからつや消しへ塗装してもらう場合

2液ウレタンやラッカーで塗った場合で、刷毛ローラーで塗った凹凸をそのままにして、つや消しに全塗装する、補修塗装する、という場合は特に問題なく板金塗装屋さんも受けてくれるかと思います。

ただ補修塗装の場合はカラーコードのない色の塗装になりますので、嫌がる板金塗装屋さんもあるかもしれません。その場合のために塗料は少し残して保管をしておきましょう。

刷毛塗り全塗装

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  • セメント風塗料材

  • チョークボードペイント

  • エイジング塗料のコンガリー

  • サビ風塗料

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