タカラ塗料のブログ

2液ウレタンの硬化剤って本当に効果があるの?

先日2液型塗料はちゃんと硬化剤をいれないといけないよって記事を書きましたが、今回はその続きで実際に実験してみましたという記事です。

今回の実験では4対1で主剤と硬化剤を混ぜるウレタンの艶有黒を使用していろんな比率で混ぜてみます。
・4:1(カタログの比率)
・硬化剤なし
・1:1
・2:1
・8:1

本当は上記を屋外暴露(外に長い間置く)実験をしたほう面白いのですが時間がないので、しっかり乾燥させた後、先端にラッカーシンナーに20分つけるという実験をしました。
これで耐薬品性がどうなったのかがわかります。

結果、下のようになりました。

・4:1(カタログの比率)

やはりカタログ通りなので問題ありませんでした。溶けた様子もなかったです。

・硬化剤なし

当たり前ですが硬化剤がないので乾いているだけなので、シンナーで溶けてしまいました。

・1:1

おそらくですが主剤と出合うことができなかった硬化剤が溶けてしまっているのだと思われます。

・2:1

これは予想外だったのですが、4:1と同様特に問題ありませんでした。このあたりは許容の範囲なのだと思います。

たまにお客様で「硬化剤を多く入れたら乾くのが早くなるか?」とご質問される方もいらっしゃいますが、おおむねの塗料についてはそのようなことにはならないので、多く入れないようにお願いします。
ちなみにポリエステル樹脂系(ポリパテとかFRPの樹脂とか)は硬化剤を多く入れると早く硬化するので、それとごっちゃになられてるのかと思います。

・8:1

やはり予想通り、もろもろになってしまいました。硬化剤の量が少なく、硬化しきっていない主剤がシンナーにやられてしまったのだと思います。

やはり硬化剤はちゃんと入れましょう

実験中はドキドキしながら「本当に今まで伝えてきたどおりの結果になるだろうか?」と心配だったのですが、思ってた通りの結果になり満足です(笑)

2:1に関しては「やっぱりそうだったんだ」と納得するところもありました。それについてはちょっとマニアックな話なのでまた時間があれば書きます。

とにかく、硬化剤はしっかりカタログ通りいれましょう!

2液ウレタンの硬化剤って本当にいるの?

よく2液型の塗料というのは硬化剤を測って混ぜるのが面倒という理由で、

「硬化剤を混ぜなくても固まります?」

という質問をいただきます。
結論から申し上げますと

「硬化剤を必ず混ぜて使ってください!」

と、ご説明させていただいております。

硬化剤をいれなくても乾くことは乾くものもあるのですが、中に入っている溶剤(シンナーや水など)が蒸発しているだけで、2液型塗料として固まっているわけではありません。
ですのでシンナーをかけたり水をかけたりしたら戻ってしまうこともありますし、設計上の硬度もでていないのです。

実際に当方で調色しています2液ウレタンを硬化剤なしで塗ると、
・やわらかい
・シンナーをかけるとすぐ溶ける
・艶が出にくい
などの弊害があります。

とにかく2液型塗料の主剤と硬化剤のリッター単価でいうと、必ず硬化剤のほうが単価が高いです。。
ですので使わないなんてもったいないです。。

​塗料の保管方法と長く保管するコツ

1、しっかり密封する

当たり前のことですが、塗料が外気に触れないようにしっかり密封する必要があります。

少しでも容器が開いていたら、そこから乾いてしまいます。

さらに容器のふたと重なる部分はよく拭いてから閉めるとよく密閉でき、容器とふたが引っ付きにくくなりますので次に使うときにスムーズに使えます。

 

2、冷暗所で保管する

直射日光の当たらない、暑くならない場所に保管します。

また缶の場合湿度の高くないところがベスト。

湿度が高いとさびて缶に穴が開いて漏れてしまうことがあります。

 

ここまではよくある保管の方法ですが、さらに長持ちさせるための方法はこちら。

 

3、塗料の量が減ってきたら、小さい容器に入れ替える

缶や容器の中の塗料の量が減ってきましたら、その中の空気で乾燥や酸化してしまう場合があります。

ですのでより小さめの容器に入れ替えてふたを閉めた時の中の空気の量が少なくなるようにすれば、長持ちします。

 

4、シンナーや水を入れてからふたをする

塗料が減ってきても別の容器がない場合、また詰め替えるのが容易ではない場合は、油性の場合はシンナーを、水性の場合は水を少量いれて置きます。

入れてもかき混ぜずに塗料の上に薄いシンナーや水の膜を作っておくと、内蓋代わりになります。

次回使うときに、そのシンナーや水はかき混ぜてしまって使用します。

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塗料の販売、塗料の色を合わせる調色、オリジナル商品の開発、全国へのインターネット通販を行っております。

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