Q and A
よくある質問にお答えします
2017年10月2日 | CATEGORY:Q&A, 代表大野ブログ, 車刷毛塗り全塗装
画像の中の色、またはCMYKで表示された色がご入用の場合、やはりどれも実在するわけではないのでそこからは調色がしにくいです。
ですがそれしかわからず、どうしてもの場合は、下記の方法でご注文いただくこともできます。
※画像、データの場合は必ず実物と色が違ってしまうことをご了承ください
1、画像の場合ペイントなどでほしい色の部分をスポイトで吸いだして、大きな面積にして印刷してください。CMYKの場合も色を画像ソフトなどで作ってから印刷して下さい。
2、設定や印刷スピードなどをかえて好みの色が出るまで印刷してください
3、好みの色になったら、その紙を当方にお送りください。その色に調色します。
例 車の色を抽出して印刷してみました
まずはこちらの写真の○部分の色を抽出。
それをペイントで大きくして、、、
2台のレーザープリンターで3種類印刷。
そして出てきた色を比較するとこんな感じです。
解説しますと名刺サイズの紙には、写真の車を塗った本当の塗料と同じ色(グレイッシュダークグリーン)が塗られています。
「301ふつう」「301きれい」は同じプリンターで普通で印刷したものときれいで印刷したもの。
「362ふつう」はまた別のレーザープリンターで印刷したもの。
こんなに色が違います。。
またどれも肉眼で見ると絶望的に元の色と違います。
繰り返しますが、画像、データの場合は必ず実物と色が違ってしまいます。
ご了承いただき、ご注文をお願いします。
2017年5月1日 | CATEGORY:Q&A, よくあるご質問, 代表大野ブログ, 車刷毛塗り全塗装
車の刷毛塗り全塗装でこの暖かくなってきた時期のよくあるご質問に、
「ローラーの目が多めに出てしまい、ゆず肌(凸凹状の表面)になってしまう」
「刷毛の目がきつく出てしまい、そのまま乾いてしまった」
「今まできれいに塗れていたのに、今回はとても塗りにくい、きれいに塗れない」
というトラブルがあります。
そちらの対処方法を今回はお話しします。
原因は「気温が上がってきて、早く乾いてしまっている」です。
刷毛塗用塗料は乾燥が早く、中でも2液ウレタンとラッカーは乾燥がとても早いです。
気温が上がってくるとローラー目や刷毛目の山が表面張力で収まる前に乾燥してしまい、そのムラがとても目立ちます。
しかしいろいろと対処方法があります。
真夏でも塗っていただける方法をひとつひとつご説明していきます。
①適量より少し多めに薄める
例えばラッカーの場合、適量が80~100%なのですが、100%に近づける、または110%程度シンナーを入れて、カスカスに塗り広げていくというのを繰り返します。
2液ウレタンなら30%程度、水性なら8%ぐらいを目安にします。
②シンナー自体の乾燥を遅らせる
当店ではラッカーシンナーは1種類しかありませんが、2液ウレタンは「冬用」「春秋用」「夏用」の3種類がありまして、季節によって出荷するシンナーを変えています。
例えば冬用のシンナーで夏に塗ると、乾燥が早すぎて塗りにくく、夏用のシンナーで冬に塗ると乾燥が遅すぎて全然乾きません。
ただラッカーと2液ウレタンそれぞれにリターダーという乾燥を遅くするシンナーがあります。
そのシンナーをラッカーシンナーや冬用、春秋用のシンナーに少量(5%程度)添加すると乾燥を遅らせることができます。
ラッカーリターダー
http://brush-carpaint.com/?pid=100648577
ウレタンリターダー
http://brush-carpaint.com/?pid=100648694
③カスカスに塗る
①でも書きましたが、大目に薄めてカスカスになるように塗り広げます。
一気に色を付けようとせずに、ローラーの中の塗料をすべて絞り出して、多くつきすぎたところはそのローラーで吸って伸ばすようなイメージです。
いろいろと書きましたが、暖かく、さらに熱くなるとやや塗装の難易度は上がります。
しかし当店のデモカーも真夏に塗り替えていますので、熱い時期の塗り替えも問題なくしていただけます!
2017年2月16日 | CATEGORY:Q&A, 代表大野ブログ, 車刷毛塗り全塗装
よくメタリックカラーは調色できないのか??というご質問をいただきます。
残念ながら当店ではメタリックやパールの調色は行っておりません。。
今日はその理由について書いてまいりたいと思います。
当店の色合わせ(調色)の方法
当店で行っている調色は建築用、工業用の塗料を機械ではなく「目」で調色をしています。
色を目で見て、これは白と黄色と赤系と黒が少し入っているなぁとその要素を入れて色を作っていきます。
よく早さと正確さから機械で調色しているのかと思われますが、意外とアナログな方法で作っております。
料理で例えますとレシピを見ずに、味を舌で覚えて料理を再現しているのです。
扱う原色(材料)も多くありませんのでそれができるのです。
(余談ですが多くないといっても、水性塗料の艶ありだけで9色持っています)
車両用塗料での調色の方法
メタリックやパール系を扱う車用の塗料はメタリックやパール系を除いたソリッドカラー(赤・青・黄色など)の原色だけで50色以上あります。
ちなみにメタリックやパール系の原色は70色以上!
これらの120以上の色の組み合わせで車の色ができているのですが、これではもうレシピがないと作れないのです。
板金塗装屋さんなどはメーカーのレシピをみて調色し、細かいところは現車合わせで調色するのです。
ちなみに車の色ができるまで、上記の120の原色の中から5色以上混ぜ合わせてできています。
とてもではありませんが目で見てメタリックやパールの種類まで言い当てることができません。。
なぜ色の3原色以外にそんなに原色があるのか・・・
色の三原色というと赤・青・黄色ですし、プリンターのインクなどでは黒とマゼンタとシアンとエローだけなのに、なぜ建築系の塗料でも9色、車系の塗料でソリッドカラーで50色もあるのでしょうか?
まず白と黒です。
白は何もない状態で表しますが、印刷なら紙が白いのでそれでいいですが、白の塗料は必要です。
それ以外の色では本当に理想的な混じりっ気のない赤・青・黄があればいいのですが、赤なら黄色っぽい赤、青っぽい赤、より紫っぽい赤などがあります。
一般的に紫を作りたい場合青と赤を混ぜればいいじゃないかと思われますが、青の中に微妙に黄色の要素、赤の中にある微量の黄色の要素が混ざり合い、きれいな紫になりません。
ですので紫っぽい赤と紫っぽい青を混ぜたりして作ります。
さらに車の原色ではそこにシルバーやパールを混ぜなくてはなりません。
例えば黒にシルバーを同じ用量だけ足すと青っぽくなったり黄色っぽくなったりと色が違います。それも考慮にいれなくてはいけないのです。
それを色足といいシルバーを入れる前にほとんど同じ黒でも、色足によって色が違います。
シルバーやパールにあうソリッドカラー
色足以外に重要な要素に透明性があります。
基本的に工業用、建築用の塗料は早く目的の色に対象物が染まるように透明性が低いです。
裏を返せば隠蔽性(隠してしまう力)が高く、すぐに色を付けることができます。
ですが透明性の低い色はメタリックのギラギラ感をつぶしてしまいます。
ギラギラ感も隠蔽してしまい、メタリックが入っているということがわかりにくく仕上がってしまいます。
車用の原色の中には極度に隠蔽性の低い、透明性の高い塗料があり、シルバーに混ぜられるのが前提のような原色があります。
それらがきれいなメタリック感を演出し、宇宙に漂う星のような仕上がりになるのです。
当店で扱う塗料は建築用工業用で透明性の低いものが多く、ギラギラ感が消えやすく残念な結果になってしまいます。
ですので残念ながらメタリック系の調色を断念し取扱をしていないのです。。