タカラ塗料のブログ

刷毛塗り全塗装でゆず肌になる場合の対象方法

車の刷毛塗り全塗装でこの暖かくなってきた時期のよくあるご質問に、

「ローラーの目が多めに出てしまい、ゆず肌(凸凹状の表面)になってしまう」
「刷毛の目がきつく出てしまい、そのまま乾いてしまった」
「今まできれいに塗れていたのに、今回はとても塗りにくい、きれいに塗れない」

というトラブルがあります。
そちらの対処方法を今回はお話しします。

原因は「気温が上がってきて、早く乾いてしまっている」です。

刷毛塗用塗料は乾燥が早く、中でも2液ウレタンとラッカーは乾燥がとても早いです。
気温が上がってくるとローラー目や刷毛目の山が表面張力で収まる前に乾燥してしまい、そのムラがとても目立ちます。

しかしいろいろと対処方法があります。
真夏でも塗っていただける方法をひとつひとつご説明していきます。

 

①適量より少し多めに薄める

例えばラッカーの場合、適量が80~100%なのですが、100%に近づける、または110%程度シンナーを入れて、カスカスに塗り広げていくというのを繰り返します。
2液ウレタンなら30%程度、水性なら8%ぐらいを目安にします。

②シンナー自体の乾燥を遅らせる

当店ではラッカーシンナーは1種類しかありませんが、2液ウレタンは「冬用」「春秋用」「夏用」の3種類がありまして、季節によって出荷するシンナーを変えています。
例えば冬用のシンナーで夏に塗ると、乾燥が早すぎて塗りにくく、夏用のシンナーで冬に塗ると乾燥が遅すぎて全然乾きません。

ただラッカーと2液ウレタンそれぞれにリターダーという乾燥を遅くするシンナーがあります。
そのシンナーをラッカーシンナーや冬用、春秋用のシンナーに少量(5%程度)添加すると乾燥を遅らせることができます。

ラッカーリターダー
http://brush-carpaint.com/?pid=100648577

ウレタンリターダー
http://brush-carpaint.com/?pid=100648694

 

③カスカスに塗る

①でも書きましたが、大目に薄めてカスカスになるように塗り広げます。
一気に色を付けようとせずに、ローラーの中の塗料をすべて絞り出して、多くつきすぎたところはそのローラーで吸って伸ばすようなイメージです。

 

いろいろと書きましたが、暖かく、さらに熱くなるとやや塗装の難易度は上がります。
しかし当店のデモカーも真夏に塗り替えていますので、熱い時期の塗り替えも問題なくしていただけます!

刷毛塗全塗装してからプロに塗装を頼めなくなる理由

刷毛塗全塗装をしてしまうと、板金塗装屋さんに塗装が頼めなく(頼みにくく)なる理由について書かせていただきます。

・水性塗料の場合

板金塗装屋さんが使う修理用の塗料は、現在ほとんどが2液ウレタンとよばれる塗料です。
これはウレタンシンナーというシンナーのなかでも強いシンナー(強溶剤)で溶かす必要のある塗料です。

水性塗料を塗ると、そのまま少しシンナーがかかる程度なら耐えられるのですが、塗装前の足付け(紙やすりなどで表面を荒らすこと)を行ってからシンナーがかかると、水性塗料が溶けてしまう場合があります。
ウレタンシンナーで溶かした2液ウレタンを塗った時もしかりで、水性塗料が溶けたりぼろぼろになったりして表面が汚くなったりします。

ですので塗装する場合は全部をはがしてしまわなくてはならず、大変な労力になりますので断られる場合が多いです。

 

・刷毛塗のつや消しから艶有への全塗装する場合

刷毛やローラーで塗った場合、吹き付けで塗る場合に比べて数倍の凹凸がができてしまっています。

それらを平らにしてから吹き付けをしないときれいな艶有の塗装面ができないので、こちらの場合も塗装膜をすべてはがさなくてはなりません。
もちろん金額と時間があればしてもらえるかとは思います。

 

・刷毛塗のつや消しからつや消しへ塗装してもらう場合

2液ウレタンやラッカーで塗った場合で、刷毛ローラーで塗った凹凸をそのままにして、つや消しに全塗装する、補修塗装する、という場合は特に問題なく板金塗装屋さんも受けてくれるかと思います。

ただ補修塗装の場合はカラーコードのない色の塗装になりますので、嫌がる板金塗装屋さんもあるかもしれません。その場合のために塗料は少し残して保管をしておきましょう。

刷毛塗全塗装の際のサーフェーサー(プラサフ)につきまして

サーフェーサー(プラサフ)につきまして
車の塗装には「絶対下塗りはサーフェーサー!」という、固定概念(?)を持った方も多くおられるようですが、刷毛塗全塗装に関しては絶対ではありません。
お電話やメールでもお問い合わせが多く、迷われる方も多いので詳しく書かせていただきます。
 

サーフェーサーはどういう塗料?

まずサーフェーサーとはどういう塗料かといいますと、樹脂の中にたくさんの粉(体質顔料)を入れたものになります。
体質顔料とはサーフェーサーの場合、主にタルクと言われる石の粉です。
何のためにその石の粉が入っているかといいますと、乾燥後に研磨しやすいようにと、下地を隠す(隠蔽する)ためです。

 

 

プライマーとしての効果は?

プラサフ=プライマーサーフェーサーという意味ですが、プライマーの効果はやや低いです。

よく「プラサフ塗らないとはがれる!」といいますが、大体の塗膜ははがれるときはプラサフごとはがれています。
つまりプラサフとその後に塗る上塗りの塗料とはよく引っ付いていますが、下地とはそんなに引っ付いていないのです。

また「プラサフ塗って錆止める!」とも言いますが、プラサフは錆を止める力はありません。
プラサフを塗ることで塗料が厚めになり、その部分水分が入ることを抑えることはできますが、錆そのものを止めるわけではないのです。

ちなみにその他建築、工業、重防食、どの分野でもサーフェーサー(プラサフ)を錆止めとして使うことはありません。

あくまで、研磨と隠蔽に特化した塗料なのです。

 

 

よくあるシーンごとの解説

1、純正塗装の上から塗る場合

純正塗装膜は焼き付け塗装の膜ですごく硬い膜です。

その膜は硬くてほかの塗料が引っ付きにくいのですが、ペーパーで足付けをしますと物理的な表面積が増えてしっかりと別の塗料が引っ付くようになります。

ですのでよく塗料を引っ付けるという意味では、下地塗料は不要になります。

 

2、パテあとや金属部分の露出がある場合。

吹き付ける場合は、吹き付ける塗料の膜が薄く出るため、パテがシンナー分を吸ってしまいそこだけムラができるということがあります。

しかし刷毛塗全塗装の場合はローラーなどで塗りつける塗料の膜が厚いので、そこまで気になることはありません。

またピンホール(小さな穴)も同じで、ローラーでの塗装ではその穴も埋まりやすいです。

 

3、古い塗料のクリアの膜がはがれている、またはところどころはがれて下地が出ている場合

はがれが起きている部分と起きていない部分との段は、塗装前に段がなだらかになるまで研磨すれば大丈夫です。

プラサフは基本的に吹付の場合に、細かい穴も凹凸も許さない、きれいな肌を目指すときに使うものです。
刷毛塗全塗装の場合、刷毛跡やローラー後で細かい凹凸が全体にできますので、凹凸は気にならなくなります。
またつや消しの塗料なので、多少凹凸があっても目立たなくなります。

 

 

逆に刷毛塗全塗装でプラサフが必要な場合はこちら

1、あまりにパテに細かい「す」(ピンホール)が多い場合

2、下地の色が黒など濃い色で、上塗りに黄色や赤など透けやすい色を塗る場合

ぐらいでしょうか。

とにかく、プラサフは絶対!ではありません。

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ご挨拶

当店・株式会社タカラ塗料は昭和24年から続く塗料店です。 先代社長(僕から見ると祖父)はもともと日本ペイントで技術として働いていて、その後タカラ塗料を発足させました。

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当店では、お客様との距離が近い分、 「こんな塗料が欲しい!」 「あんな商品があったらいいな」 というご意見を多数お聞きします。 それを叶えるために、色々とお調べしまして既製品を探すのですが、存在しないことも多々あります。 無いなら作ってしまえ!ということで、他のお店には無いオリジナル商品が多数あります。 そんな商品をご紹介します。

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